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2019年02月22日

常識は時代とともに変化し、いつのまにか非常識に変わっていく。
以前は飲食店で禁煙の店などはほとんど無く、どの店でも当たり前のように煙草は吸えた。またタクシーや電車はもちろん、飛行機にも灰皿が備え付けられており多くの人が煙草を吸っていた。今では逆にタバコを吸える場所を探さなければならないし、タバコを吸うことで肩身も狭い。
また以前は飲食店に入ると、とりあえずビールと決まって頼んでいたが、今ではノンアルコールビールやレモンサワーなどで乾杯する人も多く、率先して酒を飲む人はいなくなった。そして酒を強要することもなくなり町からは酔っ払いがいなくなった。昔を知らない今の若い人たちは今の時代が常識で、昔を知っている僕らは非常識になっていく。

先日、親しい取引先の方と馴染みの寿司屋のカウンターで一杯やりながら、僕がタバコに火をつけた。すると取引先の方は寿司屋のカウンターでタバコが吸えることに驚いていた。
「うちが禁煙にすると、店に来ないって言うんで、仕方ないんですよ」
店の主人は苦笑いしながらそう言うので、僕はこう言った。
「昔は良かったなぁ~」

「昔はよかったよな~」この言葉を口にする人はきっと時代の変化に上手く順応できずに、その変化に窮屈さを感じている人が使う言葉なのだろう。若い頃にこの言葉を耳にすると、「何を古臭いこと言ってんだ」と思っていたが、年を重ねると僕も同じ類の人間だった。
もうすぐ新元号に変わり、また時代が変化し新たな常識が生まれいく。

馴染みの寿司屋の主人は多くの客の声から店を完全に禁煙にするか迷っているそうで、禁煙になってしまうと、僕の出掛ける店がまたひとつなくなってしまう。癪なので、そのうち僕が煙草の吸える寿司屋を始めてみようかと考えてしまう。
「へい、いらっしゃい!」
「うわ、この寿司屋、煙草臭い!!この時代に禁煙じゃない店があるの?」
「うちは煙草を吸うお客さんのための寿司屋なんでね」
「全く常識のない店だ!さっさと出よう!」
「うちは非常識な寿司屋なんで」

非常識な人間がもっと多くてもいいように思う。

written by ジェイク


2019年02月15日

競泳の池江璃花子選手が白血病と公表し、それを受け五輪相のコメントが多くの人に不快感を与えたようでSNSなどで批判が相次いだ。また大阪のラーメン店の店主があるタレントのことをツイッターで呟き、その呟きに批判が相次ぎラーメン店に苦情の電話が殺到する始末。いずれにしても軽率で配慮のない言動は社会から大きく批判される時代だ。軽率な言動を取る人間に問題はあるが、よってたかってSNSや電話でその人間を追い詰めることに違和感を覚える。
「見ざる聞かざる言わざる」と言うが、自分に都合の悪いことや人の欠点や過ちなどは、見ない、聞かない、言わない方が良いという例えだが、現代にも通じる諺だ。

ネットやSNSには多くの情報が溢れているが、「パレートの法則(20:80の法則)」を当てはめると80%は無駄な情報で、その情報に多くの人が群がり電車に乗っている時も歩いている時もスマホをいじりネットやSNSに夢中になっている。
今の時代は周りの人との関係が希薄なので、持て余した時間をネットやSNSを利用し世界と繋がることで安心するのだろう。しかしネットやSNSで繋がる時間をもっと有効に使い、身近な人のための時間や自分を磨く時間に充てるべきではないだろうか。一週間に一日くらいスマホやパソコンを利用しない日があっても良いと思う。たまには青空を眺め風の音に耳を傾けてみることで新たな発見があるかもしれない。

先日、甥っ子がスマホの充電器を忘れたようで僕の充電器を貸してあげると、スマホの機種が違い充電することができず彼は焦っていた。
「別にスマホの充電が切れても死にゃせんよ」
僕は甥っ子にそう言った。

テレビを見ていると、高校生がテレビの取材で答えていた。

「スマホは命の次に大切です。スマホが無いと死んだも同然です」

遂にこの世界は狂い始めたと、僕は耳を疑った。
「死んだも同然なんだ…」
世界中にゾンビが増殖している。

「おい!鬼太郎!」

written by SDB-1


2019年02月08日

立春を過ぎ暦の上では春となり心躍るが、世界に目を向けると問題は山積みだ。海外ではアメリカのトランプ大統領が自国主義を唱え地球温暖化のパリ協定を脱退し、INF(中距離核戦力)全廃条約も破棄した。またアメリカと中国は覇権争いで貿易戦争が長引き、フランスではマクロン政権への不満から暴動が起き、ブレグジットでイギリスは大きく揺れている。
日本も韓国駆逐艦による海上自衛隊機へのレーダー照射や徴用工の賠償問題で韓国との関係は悪化し、未だ北朝鮮による日本人拉致問題は解決の糸口すら見えない。また中国やロシアとの領土問題で進展はなく、日本を取り巻く環境は穏やかではない。
国内政治では厚労省による不適切な統計問題が発覚し、政府機関が出す統計はどれも信用できず、アベノミクスの経済効果も不透明だ。日本政府が発表する統計や数字は中国同様にでたらめではないかと思ってしまう。これからの世界、そして日本は一体どこへ向かうのだろうか?これから世界の中でどう生きれば良いのだろうか?

グローバルという言葉は以前から叫ばれているが、実際、日本人でグローバルに世界で活躍している人は一握りしかいない。英語が堪能で世界中に出掛け、沢山の人種に出会い新しいものや異なった文化に触れることで、世界と日本を俯瞰で見ることができる。またこれからはAIやロボットの進歩により世界は大きく一気に変わるだろう。

先日、高校生の甥っ子が訪ねて来た。僕が妹夫婦に渡した数冊のお金に関する本を甥っ子が読んで刺激を受けたそうで、億万長者になるため株式投資の基本を教えてほしいと言う。僕は若いうちから株式投資を始めることに異論はないが、投資するためには軍資金を貯めないと投資はできないことを伝えた。そして今は英語力をしっかり身につけ世界中に友人を作り、世界をマーケットにする仕事に就き、自らを磨きながら貯金をするべきだと助言した。

「おじちゃんの言う英語力を付けることはわかるし、就職してお金を貯めることもわかる。でも早く株式投資の勉強をして億万長者になりたいと。今まで貰ったお年玉をちゃんと貯金しとる」彼がそう答えたので、僕はこう返した。
「お年玉で株式投資か(笑)。お前の貯めたお年玉で株を買って、その株価が下がりお年玉がみるみる減っていくことに耐えられるや?株式投資はリスクが高いけん、メンタル面を鍛えて経済や会計など色々学んで場数を踏まんと上手くいかん。株で簡単に億万長者になれるんやったら、世界中の全ての人間が億万長者になっとる」
「なるほど…」甥っ子は少し納得したようだ。

これからの時代を生きていくために若者をしっかり育てなければ、激しく変化する世界では生きていけないだろう。

written by キム・ジー


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