吉本興業のお笑い芸人による闇営業や反社会勢力からの金銭授受の問題がメディアで大きく取り上げられている。
騒動の発端は週刊誌が詐欺グループの忘年会にあるお笑い芸人が参加し闇営業があったことや、金塊を盗んだ窃盗犯と飲食店で同席し謝礼をもらって飲んだと報じ、吉本興業はそのお笑い芸人を契約解消や謹慎処分にした。(当然だろう)
そしてお笑い芸人が釈明と謝罪のため記者会見を行い、吉本興業の内情を暴露したことで、吉本興業の対応が酷いとタレントやメディアから非難を受ける始末。
そもそもこの問題は所属事務所に内緒で闇営業をしたことや、反社会勢力などと接触し金銭授受があったお笑い芸人に大きな問題がある。一般人でもこのような問題を起こすと社会問題になるので、なおさらメディアに出演するタレントは気を付けなければならない。問題を起こしたお笑い芸人は浅はかで、あまりにも無責任だと思う。記者会見で「誠意」の言葉を口にしていたが、この問題が明るみにならなければ記者会見を自ら開き謝罪したのだろうか。涙ながらに記者会見を行っている映像を見ていると、お涙頂戴の茶番と呆れてしまった。
またその記者会見で吉本興業の内情を暴露したことで、吉本興業はブラック企業などと他のお笑い芸人も騒いでいるが、そうであるならば吉本興行と決別し他のタレント事務所に移れば良いのではないだろうか。事務所を離れた後に吉本興業からプレッシャーを受ける恐れがあるだろうが、覚悟して飛び出すほかないだろう。
続いて行われた吉本興業の社長による記者会見でも「これからはタレントファーストで」と、口にしたことに僕は呆れてしまった。タレントよりもまずは「お客様ファースト」や「ファンファースト」と口にすることが正しいのではないだろうか。問題を起こしたお笑いタレントも吉本興業も少し頭がおかしいのではないだろうか。
この問題で僕が何よりも驚いたことは吉本興業とお笑い芸人との間に契約書が無いことだ。広告主がタレントなどと出演契約を結ぶ際、当然、広告主と所属事務所(それに広告会社)の間で契約書を交わすが、所属事務所とタレントとの間に契約書が存在しない場合、タレントの不祥事で広告主が損失を受けた場合、吉本興業がちゃんと責任を取ってくれるのだろうか?何ともいい加減な話だ。
闇営業や反社会勢力との金銭問題で揺れるお笑い芸人と、ブラック企業と叩かれる吉本興業。このネタにテレビ局のワイドショーは飛びつき盛り上がっているが、メディアはもっと有益で有意義な情報を視聴者に提供するべきではないだろうか。
「何だかアホらしい…」
written by 彦之丞
「博多祇園山笠」も終わり、そろそろ梅雨が明け僕の大嫌いな夏がやってくる。
今年の夏休みは老いて寝たきりだった愛犬Q太郎の世話をしながら自宅で一緒に過ごす予定だったが、先日亡くなってしまったので、夏休みは家の中を片付け不要なものを処分しようと考えている。
今住んでいるマンションはペットが飼えるのでQ太郎のために引っ越してきたが、Q太郎がいなくなった今、ここに住む必要もないので引っ越しをしようかと考えている。
ネットで福岡の不動産を調べると人口減少の影響なのか、それとも不動産の供給過多によるものだろうか、賃貸物件の空室が以前より増え家賃も下がったように感じる。
また自宅のポストには毎日のように不動産のチラシやパンフレットが大量に投げ込まれているので、不動産の需要が減少していると容易に想像できる。
若い頃にマンションを購入しようと何度かモデルルームを見学に出掛けたが、長期のローンを組むことに抵抗を感じ購入を見送った。そのため僕は一度もマイホームを購入したことがない。もし当時マイホームを購入していれば、今までに支払った家賃の合計金額で僕は住宅ローンを既に完済していただろう。
しかしマイホームを購入すると同じ場所に住み続けることになるだろうし、年齢と共に部屋をダウンサイジングすることが容易にできないので、結局、購入しなくて良かったと思っている。
これからは都心部の不動産であれば価格はあまり下がらないだろうが、都心部から少し離れた場所だと価格は下がりスムーズに売却することができない恐れがある。これから不動産を購入しようと考えている人は経済や市況をしっかり調べ判断するべきだろう。
また不動産を選ぶ際に建物の構造や設備をチェックすることは当然のことだが、建物の周辺環境や隣人にも気を付けなければならない。特に隣にややこしい人が住んでいると、自宅の居心地は悪く争いに発展することもあるので気を付けたい。
今の時代、ベランダでタバコを吸っただけで隣人ともめることもあるようだ。
隣にややこしい人が住んでいると賃貸であれば引っ越せばよいのだが、購入してしまうと簡単に引っ越すこともできず、そのややこしい隣人と長くお付き合いする羽目になってしまい、毎日ストレスを抱えて暮らすことになる。
だから不動産を求める場合は金額よりも立地が良く多少金額の張る部屋を選んだ方が隣人にまともな人が多く、隣人とのトラブルで悩まないだろう。
Q太郎との沢山の思い出の詰まった部屋を出て、心機一転、新しい部屋で生活を始めることも良いだろう。
Q太郎の入った骨壺と一緒に。
written by モンコ
月曜の夜、Q太郎はしっかり流動食と好物のスイカを食べ普段と変わりなかった。僕はQ太郎の頭を撫で夜11時にベッドに入ったが、翌深夜1時に最近全く吠えないQ太郎の妙な鳴き声で目を覚ました。Q太郎の声は何とも弱々しくまるで子猫のような鳴き声だった。
「ミャン…ミャン…」
僕がQ太郎のいる部屋を覗くと家人がQ太郎を抱いて声を掛けていた。寝たきりのQ太郎に寝返りをさせるため、そして呼吸を確認できるように家人は毎日Q太郎と引っ付いて寝ていた。Q太郎は目をパチリと開け元気な様子で僕が数度頭を撫でると鳴き止んだので、安心してベッドへ戻った。しかしその後も時間をおいてQ太郎は繰り返し鳴くので、そのたびに僕はQ太郎の元へ行き声をかけ頭を撫でた。Q太郎は昼と夜がひっくり返ってボケてしまったのかと思った。
そして午前3時にまたQ太郎が鳴き出したので、僕は再び傍に行き頭を撫でると、かすかに尻尾を振った。喉が渇いているのかと思い牛乳を飲ませたが、飲みこまずに口からこぼれた。そしてQ太郎の頭を撫でていると、呼吸する胸の膨らみが徐々に小さくなり静かに胸の膨らみが止まった。僕は慌ててQ太郎の名前を呼びながら人工呼吸と心臓マッサージを始めたが、家人に止められた。
2週間前に心肺停止したQ太郎は家人が人工呼吸と心臓マッサージを必死に施し蘇生したが、今はQ太郎が苦しむこともなく眠るように息を引き取ったので、これ以上頑張らせたくないと家人は泣き崩れた。そしてQ太郎が僕にプレゼントしてくれたおまけの時間は終わった。おまけの時間は13日間だった。
僕は温かく柔らかいQ太郎を抱き締め、頬に顔を付け何度も感謝の気持ちを伝えた。
「Qちゃん。本当にありがとう。よく頑張ったね。永遠に一緒にいようね」
僕の涙がQ太郎の頬を伝った。Q太郎が一人寂しく逝くことなく、ちゃんと看取ることができて本当に良かった。寝たきりでQ太郎は鳴くことすらままならないのに、懸命に鳴いて僕を起こし、そして最後の力を振り絞って尻尾を振りながら僕に最後のメッセージを伝えていたと家人が言った。
「父ちゃん、私の傍にいて…傍にいて…。本当にありがとう…」
Q太郎は月命日を僕が忘れないように、自らの名前と同じ9日に息を引き取った。
夜が明けQ太郎の体を触ると死後硬直が始まっていたが、足の肉球はまだ温かく柔らかいのでQ太郎はぐっすり眠っているように思えた。その後、お世話になった動物病院の先生に電話をかけ、今朝早くにQ太郎が息を引き取ったことと、今までのお礼を伝えた。そして先生に紹介して頂いた動物葬儀場に問い合わせた。
「棺桶やお墓はどうなさいますか?」
「棺桶もお墓も要りませんが、骨壺が欲しいのですが…」
いつも散歩などに出掛けていた際、Q太郎が喜んで自ら中に入るお気に入りのバッグがある。そのバッグにQ太郎を寝かせ、好物だったジャーキーとフルーツ、それに花を添えて火葬してもらった後、Q太郎を自宅に連れて帰ることにしている。
Q太郎は19年寝食をともにした大切な家族で、僕の宝物だ。いずれ僕と同じ場所にQ太郎も樹木葬で葬ってもらうつもりだ。僕の心には家人の言ったQ太郎の最後のメッセージがしっかり刻まれている。
「父ちゃん、傍にいて…」
written by ゴンザレス