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2020年10月16日

新型コロナウィルスの影響で外出自粛が求められことで、「べランピング」という新しいライフスタイルが流行している。「べランピング」とは家庭のベランダで気軽にキャンプを楽しむことを指す造語で、自宅のベランダにテントを張り椅子やテーブル、それにランタンやコンロなどを用意し気軽にキャンプを楽しむことで、簡単に非日常体験ができるとキャンパーの間で話題になっている。

僕は家族に気を遣いベランダでタバコを吸うためベランダで過ごす時間は長いので、ベランダを快適に過ごせるスペースにすることにした。若い頃はよくキャンプに出掛けていたので、ひと通りのキャンプ用品は揃っているが、自宅のベランダにわざわざテントを張り寝袋にくるまって寝る気は無く、またベランダでBBQなど手の込んだ料理も作る気もないので、クローゼットの奥からテーブルと椅子、それにランタンを引っ張り出しベランダにセットした。
天気の良い日は朝食、昼食、夕食と3食全てをベランダ取り、夜はランタンに火を灯し町の明かり眺めながらゆっくりとお酒を楽しんでいる。もう少し非日常になるようにとクラッシックなランタンも購入した。少しずつ秋も深まり夜は肌寒くなってきたので、カセットコンロのガスを利用する小さなストーブも購入しようと考えている。
先日の十五夜はベランダにおでんを準備し満月を眺めながらのんびりと食事を取った。虫の声がかすかに聞こえどこからかキンモクセイの香りが漂い心地よく秋を感じた。

新型コロナウィルスは今も収まることはなく世界に深刻なダメージを与え続けているが、悪影響だけを及ぼしたわけではなく自宅でゆっくりと過ごす時間を与えてくれた。また知恵を絞ることで自宅にいても非日常体験ができることも教えてくれた。

ベランダでお酒を飲んでいると愛犬Q次郎がベランダにやって来て、僕の隣の椅子にヒョイと飛び乗ってきた。Q次郎もベランダで過ごす非日常の時間を楽しんでいるように見える。家の中で暮らしているQ次郎のためにベランダに犬小屋やドッグランのスペースでも作ってあげようか。

written by モンコ


2020年10月09日

先日親父の見舞いに出掛けた。親父が入院している病院では新型ウィルスの感染対策として、見舞いは家族のみ1カ月に1度で、1度の見舞いに2人までと厳しく制限されており、面会時間は30分と短い。そのため家族で毎月ローテンションを組み親父の見舞いに出掛けており、僕が親父を見舞うのは3か月ぶりだ。

昨年の夏、親父は家の中で転んで足を痛め入院した。親父は順調に回復していたが、入院先の病院で嚥下障害による誤嚥で肺炎を引き起こし、昨年11月に高熱のため救急病院に転院した。一旦、肺炎は収まったが、その後も嚥下障害により肺炎を繰り返し、食事を取ることができず点滴と鼻からの経管栄養で生きながらえている。
鼻から経管栄養をすることは親父が苦しいだろうと、胃に直接穴を開けチューブを通す胃ろうを医者と検討したが、胃に穴を開ける手術に親父の体力が持たないだろうと医者が判断し、胃ろうを断念した。親父は痰が多く出るため1時間に2度、痰を吸引し取り除かないと喉に詰まらせるので自宅で介護することができない。

3か月ぶりに親父を見舞うと、僕のことは理解したが眠たいのか、直ぐに眠ってしまう。
僕は親父の体を軽く揺すって話しかけた。

「親父、元気ね?」
「あー…」
「今、世界中に新しい伝染病が流行っとるけん、なかなか見舞いに来れんとよ。ごめんな!」
「あー…」
「早く元気になったら温泉に連れて行くけんね」

治る見込みのない親父を少しでも元気づけるため、僕はそう伝えた。そして親父の頭を撫で足をさすった。親父の足は骨と皮だけで親父の足首を握ると僕の手首より細かった。こんな状態で生きてことを果たして親父は望んでいるのだろうか…。

以前、テレビでライオンの群れを数年追いかけるドキュメンタリー番組があった。数年が経ち、その群れのリーダーだったライオンは高齢のため自ら狩りができなくなった。するとそのライオンはリーダーを譲り、一頭静かに茂みの中に入っていった。そのライオンは寝そべったまま数日間水も食事も取らず、静かに死んでいった。

親父はお袋との間で延命治療をしないとルールを決めていたが、そのルールは心肺停止後のことで、もっと細かくルールを定めておかなければならなかったように思う。例えば自ら食事を取れなくなった時やベッドに寝た切りになったときなど…。親父もドキュメンタリー番組のライオンのように静かに死を迎えたいのかもしれない。

written by モンコ


2020年10月02日

引っ越したマンションの駐車場に僕の愛車は収まらなかったので、仕方なく自宅から100メートルほどのところにある月極駐車場を借りた。駐車場が自宅から少し離れたので、近所に出掛ける際は自転車を利用しようと思い、車に積み込めるサイズの折りたたみ自転車を購入した。自転車を購入したのは子供の頃以来で随分久しい。

購入した折りたたみ自転車に乗ると運動不足のためか、足が直ぐに疲れてしまう。そこで運動不足解消のために自宅から約2.5㎞離れた事務所まで自転車で通勤することにした。自転車で通勤を始めて2、3日は足が疲れたが、今では自転車にも慣れ子供の頃のように軽やかに自転車を走らせている。
今はまだ新型コロナウィルスが収まっていないので、混雑した公共の交通機関で出勤するより、のんびりと気候の良いこの時期に風を感じながら自転車で通勤することは心身ともにリフレッシュされる。それに自転車は車と違いどこでも直ぐに止まることができ、興味がある物を見つけると直ぐに自転車を止め近づくことができる。自転車は自動車と違い随分と小回りが利き機動力があることを再確認した。

自転車で通勤してみると今まで気づかなかった発見があった。意外にも僕が通勤していた道路は傾斜があることに気付いた。そこで傾斜のない道を探して自転車で走ってみると、今まで利用しなかった道や小さな公園を発見し、さらに小さなパン屋や雑貨店なども発見することができた。
自転車は公園の中も走ることができるので、通勤途中にある福岡の観光スポットである大濠公園を横切ると、公園の大きな池の水面に太陽の光がキラキラと輝き何とも心地良い。また大濠公園にはカモメがいることも発見した。

折りたたみ自転車は便利で帰宅時に雨が降っていても、タクシーのトランクに自転車を積み込んで帰宅することもできるので、あまり天気を心配することもない。もっと早くから折りたたみ自転車を購入し通勤に利用していればと、少し後悔している。

リタイアしたら愛車1号に折りたたみ自転車の愛車2号を積んで、旅に出ることを計画している。

written by ゴンザレス


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