大切な協力会社で人事異動があり、新しい支社長が福岡の地に赴任され挨拶のため当社に来社されました。広告業界の方には珍しく身なりも比較的地味な方で、ご出身は関西とのこと。関西人に感じられないほど比較的穏やかな口調で話され、多少物腰し弱い印象を受けました。年齢は50代半ばで、クライアントの若い担当者とも何の隔たりも無く直ぐに打ち解けることができると、親しみやすさを強調されていました。でも私は逆にインパクトが薄く、数回会わないと印象に残らないようにも感じられました。
しかし、よくよく彼の顔を拝見すると、全ての鼻毛が鼻の両穴から2センチほど伸びていることに気づきました。(まるでバカボンのパパ状態…)当然、初対面の彼にそのことを告げることも触れることもできないまま、無事に初顔合わせの挨拶は終了しました。
彼が帰った後、鼻毛のインパクトで彼の印象は私の記憶に完全に刷り込まれました。また彼と会っていない社内スタッフにそのことを伝えると、スタッフの間で彼の噂(鼻毛)は一気に拡がり、一度会ってみたいと全員が言い始めたほど。しかも 『ハナゲルゲ』 というあだ名まで付いてしまいました。
営業マンとしての身だしなみは大切です。営業マンとして鼻毛伸び放題は言語道断NGです。彼がクライアントと打合せをしていても、そのクライアントはその鼻毛が気になり打合せに集中できないはずです。しかし、たった一度の面会や、会ったこともないスタッフからあだ名が付いてしまうほどのインパクト。これには驚きです。
このことが私の広告・マーケティング展開を行う上で大変ヒントになったことは間違いありません。超インパクトのあるビジュアルは広告の出稿量とは比例せず、ただの一度の接触で、その広告に接触していない人の中でも話題になり、効率良く人の記憶に刷り込むことができることをつくづく考えさせられました。(しかし品位に欠けイメージは低下しますが…)
『ありがとう!ハナゲルゲ』
written by ゴンザレス