愛犬Q次郎は寒がりなので、冬の間は毛をカットせず毛は伸びてモコモコしている。犬は春と秋にかけて毛が生え替わる換毛期がある。秋の換毛期は寒い冬に向けてフサフサとした保湿性の高い冬毛に生え替わり、春の換毛期は暑い夏に向けて密度の少ない夏毛に生え替わる。先日、Q次郎を久しぶりに風呂に入れると、毛が多く抜けたので春が近づいていることがわかる。
ところで今年からNISAが新しくなった。昨年までは、一般NISAとつみたてNISAの2種類に分かれ、どちらかを選択する必要があったが、新NISAでは成長投資枠と積立投資枠が設けられ、併用することができる。新NISAの成長投資枠は、これまでの一般NISAを引き継いだもので、積立で購入することも可能だが一括して購入することもできる。積立投資枠は、これまでの積立NISAを引き継いだもので、名前のとおり積立で定期的に投資を行い長期で分散投資ができる。今までのNISAの非課税保有限度額は、一般NISAが600万円(120万円×5年)、積立NISAが800万円(40万円×20年)だったが、新NISAの非課税保有限度額は1,800万円と拡大された。ただし成長投資枠は1,800万円のうち、1,200万円までの利用上限がある。
先週、以前から相談に乗ってもらっている投資アドバイザーの方に連絡を取り、ZOOMで面談をした。彼との出会いは、僕が投資で失敗を繰り返していた頃、彼の投資に関する著書を読み感銘を受け会いに出掛けたことがきっかけだ。彼は僕にインデックスファンドでの積立投資やポートフォリオの組み方など投資の基本を教えてくれた。
ZOOMの面談で僕は彼に現状を説明し、どのように新NISAを運用するべきか相談すると、こうアドバイスをしてくれた。
「まず特定口座の積立を一旦止め、保有している銘柄は放置して新NISAで非課税保有限度額まで運用するべきです。そして新NISAの限度額まで達したら、再び放置した特定口座で積立を再開すれば良いですよ。非課税枠を最大限利用するべきです」
「なるほど~。では新NISAではどのファンドが良いですかね~?」
「基本的に現在、特定口座で運用しているファンドで良いですが、最近は手数料が低いファンドも登場しているので、特定口座で運用しているファンド設計に似たもので、手数料の安いファンドで運用するべきでしょう」
「わかりました!頭がスッキリしました」
「これからも航海は続きます。ひたすらまっすぐに投資を続けて下さい!」
彼との面談後、僕は彼のアドバイスを具体的に落とし込み、新NISAの設定を終えた。
これからの航海は嵐や凪の日もあるだろう。一体どんな航海になるのだろうか。
つい先日、おせち料理を食べていたかと思うと、もう2月に入り明日は節分だ。2月は日数が少ないので、あっという間に3月になり春が訪れる。年初に掲げた目標に早く取り組まないと、年末の採点で高得点を狙えなくなってしまう。ヤバ…。
ところで先週末、長年お付き合いしている東京キー局で働く親しい先輩が来福したので、食事をすることに。彼は昭和の営業スタイルを今も貫く営業マンで、広告業界では名の知れた存在だ。彼にテレビや広告業界のことを尋ねると、彼の顔は曇った。
「今の時代、誰もテレビなんて見ないよ。広告も激減してるし…」
「そんなに業績は悪いんですか?」
高度経済成長期から、テレビは国民的メディアとして広く親しまれ、社会に絶大な影響力を与えてきた。ところがネットやスマートフォンの普及とともに、現在、「テレビ離れ」が進行している。実際のところ、「テレビ離れ」はどのくらい進んでいるのだろうか。
NHKが5年ごとに行っている「国民生活時間調査」2020年版では、平日の1日のうち、いずれかの時間帯にテレビを見る国民の割合は「79%」で、5年前の「85%」から6ポイント減少している。世代別で60代以上は同水準を維持しているのに対し、10代から40代は全て10ポイント以上落ち込んでいる。そして最も下落率の大きい世代は「16~19歳」のティーンエイジャーで、5年前の71%から47%と24ポイントも減少し、10~20代においてはほぼ半数がテレビを見ていないという。
「テレビ離れ」の原因はネットやスマートフォンの普及と、それに伴うネットコンテンツの拡大だ。多くの世代でスマートフォンを閲覧することが習慣になり、コンテンツやゲーム、それに漫画アプリなどが定着し「テレビ離れ」が加速している。そのため民放キー局5社の売上高はいずれも減少し、とくに広告割合の大きい「スポット広告」の収入が、各局とも前年度から10%以上も下落しているという。
また大手広告代理店の調査では2020年におけるテレビの広告費は、ここ10年間で初めて1.7兆円を下回った。一方、ネットの広告費は年々上昇傾向で、2019年にテレビ広告を超え、2020年は2.2兆円と最高値を記録した。
「一緒に暮らしている高齢の母は相変わらず一日中テレビを見ていますが、僕はテレビを見なくなりましたね~」
そう先輩に伝えると、
「お袋さん、テレビ見てくれてるんだ。有難いな~。テレビは今じゃ、年寄りのメディアになったんだよ」
栄枯盛衰というが、時代は大きなうねりを繰り返し変化していく。子供の頃、僕にいつもチャンネルを奪われていた妹はヒーローアニメや戦隊ものを仕方なく見ていた。
今週、今季一番の寒波が襲来し福岡では日中の気温は2℃と低く、雪が宙を舞っていた。震災の被害で電気も水道も止まり、極限の生活を強いられている被災者の方のことを思うと胸が痛い。一刻も早く復興できることを心より願うばかりだ。
1月1日、能登地方を襲った地震で輪島市の中心部にある「朝市通り」付近で大規模火災が発生した。消火に当たった消防隊によると、火元は「朝市通り」南側の店舗周辺とみられ、消防隊が火災を発見したものの倒れた電柱や倒壊した家が道を塞ぎ、断水により消火栓から水は出なかったという。そこで近くの川からポンプで水を吸い上げようとしたが、地震の影響で川の水はなく、水を吸い上げることができなかったそうだ。そして能登地方の道路は多くが陥没し、応援の消防車両も駆けつることができず、風に煽られ火は一気に広がったという。
この火災で両親が家の下敷きになり助けることができなかったという息子さんが、焼け野原のようになった火災現場でテレビの取材に応じた。その日、彼は「朝市通り」近くにある実家で両親と3人で、おせち料理を食べ新年を祝っていた時、地震が発生した。家族全員で避難所に向かうため車を家の前に移動させようと彼が外に出た時、再び大きな揺れが襲い実家は倒壊し、彼の目の前で両親は家の下敷きになった。
彼は両親を助けようとしたが、実家は激しく崩れ外から2人の姿は見えない。両親に呼びかけると、母は「助けを呼んでくれ。あなたが頼り」と応じたという。しかしその時、「朝市通り」で火の手が上がり近くまで火が迫っており、両親を残して避難せざるを得なかったという。彼は取材の最後にこう言っていた。
「現実だと思えません。目の前のことに集中していないと、バランスが崩れて落っこちていくんじゃないかという感じです」
彼と両親のことを思うと、悲痛で居ても立っても居られない気持ちになった。
もし僕が彼と同じ状況だったらどうしているのだろうか?僕も彼のようにその場を離れ避難せざるを得ないだろう。僕は下敷きになっている親に大声で今の状況を伝え、避難することを謝罪し、その場を離れただろう。
「親父、お袋、すまん!必ず戻ってくるけん!ちゃんと生きとってくれよ!」
その言葉に親はきっとこう返しただろう。
「俺たちのことは何も心配せんでええ!とにかく早よ逃げて生きろ!!」
昨年、亡くなった親父の顔が目に浮かんだ。