上場企業の家具店が経営をめぐって親子で骨肉の争いを繰り広げており、お互い株主総会で役員を引き摺り下ろそうと躍起になっている。挙句の果てには株式配当の増配を発表し株主の気を引いている。血の繋がった間柄なのだから仲良く知恵を絞り、経営に集中し、社員や多くのステークホルダーの利益を追求するべきではないのだろうか。
父である会長は旧態依然の高級路線での販売戦略を唱え、逆に娘の社長はカジュアル路線での販売戦略を推し進めようとしている。しかしこの家具店は都市の一等地に店舗を構えているので、カジュアル店に移行しても家賃などの高い固定費をペイすることができるのだろうか。いずれにしてもこの家具店はどちらに舵を切るのだろうか。
そもそも家具を取り巻く環境は時代と共に大きく変化してしまった。最近、結婚するからと多くの家具を購入したなど聞かないし、今の住居は食器棚やクローゼットなど多くの収納スペースが既に備え付けられている。また郊外にはイケアやニトリなどの低価格の大型家具店が軒を構えているし、通信販売などでも容易に安価な家具を購入することができる。
どちらにしてもこの家具店の販売戦略には疑問が残る。高級路線か、カジュアル路線かを考える前に、もっと根本から見直さないとお先真っ暗だ。
家具以外の商品を展開することや、別ブランドの店を立ち上げることを検討するべきだろう。そして「無印良品」や「コンランショップ」などの他店を研究するべきだ。「無印良品」は簡単な収納用品は売っているし、食品から衣類まで生活のあらゆるものがここで揃う。逆に「コンランショップ」は雑貨などの比較的高級なセレクトショップだ。
家具店は在庫を多く持たないといけないし、商品の回転がとにかく悪い。(その分利幅があるのだが)この企業は時代の変化に全くついていけてない。
家具店の内乱で火が上がるとよく燃えるだろう…。
written by 彦之丞
最近、ロボットや人工知能の話題を良く耳にする。アニメや映画の世界が現実味をおびてきた。
自動運転で走る車は既に開発され、アメリカでは無人攻撃機が敵を攻撃している。また軍需産業や介護業界ではロボットの開発も加速している。そして将棋やチェスの世界では人工知能がプロを打ち負かし、株式投資の世界では膨大なデータをコンピューターが分析し売買を繰り返している。
今ある職種が将来も存在するとは限らない。昔、駅では改札口で切符を切っていたが自動改札機が開発され、その光景はなくなった。ちなみに田舎では昔から改札などなく無人駅だが…(笑)
また銀行の窓口も近い将来、自動化されるという。自動レジも既に存在するので、コンビ二やスーパーのレジを打つスタッフも必要なくなるだろう。そして将来、万引きできないようにセキュリティーのロボットが客を監視しているかもしれない。
人間の開発した人工知能やロボットが人間に代わり、そして人間の仕事が失われていく。
僕らの業界でも大きな変化があるだろう。
広告会社やメディアの営業マンなんか必要なくなってしまうだろう。またマーケッターなども必要なくなり、代わって人工知能がマーケティング戦略を練っているのかもしれない。クリエイティブも過去の販促データから人工知能が制作しているのかもしれない。
「ん、ちょっと待てよ…」
ひょっとすると消費者の側にも人工知能やロボットが家庭にあり、その家庭で本当に必要な広告だけを取捨選択しているかもしれない…。
色々考えると、頭の中がアベコベになってきた(笑)
果たして未来はどんな世界になっているのだろうか?
written by SDB-1
2月26日は以前勤めていた会社が倒産した日だ。歴史的に有名な2.26事件があったこともあり、倒産した日付はしっかり記憶している。
その日、昼前に東京の本社から僕が勤めていた九州支社にファックスが一枚送られてきた。
ファックスの内容は社長が裁判所に破産申し立てを行ったことと、今をもって全社員を解雇するという内容だった。事前に会社の状況が良くないことは知っていたが、その日に倒産するとは想像していなかった。
午後になると債権者の多くが事務所に押し寄せて来た。そして僕らに説明を求めるが、僕らも寝耳に水の状態で、本社から正確な指示や情報もなく大変混乱したことを覚えている。事務所のデスクやキャビネットなどの事務所の什器がリースだったようで、どこから聞きつけたのか早速リース会社の担当者がやってきて、什器に赤札を貼っていった。僕はそのスピーディーな対応に感心してしまった。初めて僕は赤札が貼られる瞬間を目にした。
ついこの間のように感じるが、早いものであれから13年が経つ。
当時、独立することに多少の不安はあったが、希望のほうが大きかった気がする。そして出会いや別れを繰り返し、数ある道の中からこの道を選択し歩んでいる。
本当によく生きているな(笑)
以前は2月26日になると当時の職場の仲間で集まり、近況などを報告しながら飲んでいた。そのうち時間が経つと集まって飲むこともなくなった。
昨日2月26日に、当時の職場の上司(?)から久しぶりに連絡があった。
「久しぶり!元気しとーやー?今日は何の日か覚えとるや?」
「ちゃんと覚えとりますよ。2.26でしょ!」
「お前もいい年になったやろ」
「そっくりそのまま言葉返しますよ!」
当時の仲間はきっと2月26日のことを記憶しており、どこかで当時を思い出すのだろう。
みんな元気でやっていたらいいのだが。
written by マックス