呼んでもいないのに尋ねてくる者がいる。そのひとつが税務署だ。大企業に出かけるならまだしも、うちのような零細企業にまで税金を取り立てにくる。
そもそも個人的にはタバコ税、酒税と各種多額の税金を払っている。また法人税も零細企業ではあるものの、それ相応に払っている。
1日目には一人でやってきたが、2日目からは人数を増強してやってきて、過去の帳簿を全部調べて色々と突っ込んで、繰り返し同じことを聞いてくる。
「そもそも数年前のことなんで覚えているわけないでしょ!」
また親切にお茶を出すと感謝もなしに平気で飲んでやがる。しかもコピー代も払わないで、コピーを強要してくる。
「アンビリーバボー!」
僕らは必死に営業努力をし、しっかりとしたサービスを提供し、そのサービスの対価をお客様から頂いている。彼らも気持ちよく税金を払ってもらうために誠心誠意のサービスを提供するべきだと思ってしまう。
そもそも日本は税金が高すぎる。確かに社会保障や医療保険などの充実を図らなければならないことは良く分かるが、僕なんて払ってばかりで何ひとつ優遇されていない。しかも将来年金をもらえる保証なんて何もないのに…逆に表彰されたいぐらいだ!
僕は税務署で働くなんて絶対に嫌だ!僕はお客さんや多くの方に感動を与え喜んでもらえる仕事が良い。確かに彼らは責任を持って仕事をやっているのかもしれないが、彼らの仕事が人に感動や喜びを与えることはまずない。
来年からは赤字にしてやろうと考えてしまう。
そして将来は海外移住でもしようかな(笑)
written by モンコ
例年、ゴールデンウィークの5月3日は「どんたく」のパレードに参加している。決して好んで参加しているわけではなく、仕事として参加している。
僕がまとめているパレード隊は総勢約130人。どんたくに参加するパレード隊の中では、大きいほうだ。
天気予報では曇りの予報だったが、当日はあいにくの雨で肌寒い1日だった。
イベントをそつなく進めるために1日の進行マニュアルを事前に制作し、進行スタッフで共有するわけだが、悪天候の影響は多少受けてしまう。
雨になると130名分のレインコートやタオルを準備しなければならない。レインコートやタオルを購入するために急遽お店に出かけるが、ひとつの店でその量が揃うわけではなく、数ヶ所回らなければならない。そして参加者へのレインコートやタオルの受け渡し、その回収はどうするか。とにかく考えることが増えてしまう。
また当日、雨の影響なのかパレードの出発時間が大幅に早まったため、そのあとの打上げの時間まで早まることに。そのための段取りもやらなければならない。
沿道には雨の中でも多くの見物客がパレードを観に来ていた。例年思うことだが「どんたく」のパレードを沿道から見て何が面白いのだろうか。確かに暇つぶしにはなるように気がする…。
やはりどんな祭りも参加することでしか味わえないものがある。車ひとつなく沿道に観客が溢れる大通りを、パレードすることは気持ちが良い。参加しないと分からない景色が見えるからだ。
片付けを終えると、どっと疲れを感じた。雨で全身びしょ濡れのせいか多少寒さを感じる。急いで事務所に戻り、着替えを終え軽く打上げに。
僕の恒例行事のひとつである「どんたく」に来年も参加することになるだろう。
来年は晴れて欲しい。
written by ゴンザレス
先日、親戚からこんな話を聞いた。彼は病院でレントゲン技師として働いているが、近年4月になると、職場でこのような文章が回ってくるらしい。
「新人のスタッフ(看護士)はゆとり教育を受けているため、優しく接してください。決して厳しく接しないで下さい」
理由を尋ねると、厳しく叱ると新人スタッフが辞めてしまうからだと言う。
彼は人命に関わる仕事に就いており、失敗を決して起こしてはならないので、ひどく憤りを感じていた。話を聞いた僕もびっくりしてしまった。
全ての若者がそうだとは思わないが、確かに自らの使命感やミッションを持ち、がむしゃらに前向きな若者は少ないように感じる。どこかのんびりして、ゆとりがあるような…。
僕が若い頃は職場でよく怒鳴られたものだ。僕は怒鳴られるのが嫌だったので、先回りして怒鳴られないように結果を出すために走り回っていた。若いうちは怒鳴られ、尻を叩かれ、走り回ることが大切だと思う。その経験で精神が鍛えられ強くなれるように感じる。
多くの若者がまず頭で考えてしまうようだが、若いうちは体で感じたほうがいい。体で記憶させないとピンチが訪れた時も、ジタバタすることもなくなってしまう。また若い頃に怒鳴られ尻を叩かれ走り回らないと、今後の人生を生きるための大切な出会いのチャンスまでも減ってしまう。どうせ歳を取ると動けなくなるのだから。
彼は病院でどのように新人と接しているのだろう。
「〇〇ちゃん。それは駄目だよ」
「〇〇ちゃん。何度言ったらわかるのかな?」
人間ゆとりがあるとパーになるのかもしれない。
written by 彦之丞