最近、老眼が進行している。医者からは早いうちから老眼鏡を使ったほうが、進行を遅らせることができると言われたが、ある年齢になるまでは老眼鏡を掛けないと決めているので、今のところ耐えている。
仕事上、文字校正をすることが多いので、小さい文字は愛用のルーペを使用しながら行っている。このルーペはドイツ製の四角のカードタイプのもので、カバーからレンズを引き出すと、小さなライトが点灯するので暗いところでも使える優れものだ。
先日、文字校正のためにルーペを取り出し、カバーからレンズを引き出すと、ライトが点かなかった。電池が切れと思い電池を交換してみると、ライトが点いたり点かなかったり、どうも内部の接触が悪いようだ。一瞬、買い換えようかと思ったが、長く使用していたので愛着があった。
そこで修理しようとメーカーのホームページを覗いてみた。ホームページには修理のページは記載されていなかったので、ホームページにあった問合せ先にメールを送ってみることに。
「御社の商品を大切に使っていましたが、ライトが点かなくなり、電池交換をしてみました。ライトは内部で接触が悪いようで、点いたり点かなったりします。修理したい場合はどうすればよいのでしょうか?」
すると翌日、メーカーからメールの返信があった。
「お世話になります。営業の〇〇と申します。弊社商品をご愛用いただきまして誠にありがとうございます。弊社にて無償修理いたします。商品を私宛に送っていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。」
保証書すらないのに無償で修理してくれることに僕は驚いた。もう一度メーカーのホームページをよくよく調べてみると、この企業はドイツの老舗レンズメーカーで、商品力が非常に高く、しかもレンズは生涯保証をしていると書かれていた。
ブランドはある出来事によって頭の中に強烈に構築されることがある。たった一人の嬉しい体験が拡散していくのだろう。ちなみに僕もこうしてブログに書いている(笑)
このメーカーは老眼鏡も製造しているので、僕がある年齢になって老眼鏡を買う際は、このメーカーの老眼鏡を購入しようと決めた。
written by ベルハルト
昨年まで日本企業は好調だと言われていたが、実際のところ実力ではなく為替の影響が大きかったようだ。今年に入って為替が円高に振れ始めたことで、今期の業績の見通しは厳しいものになっている。
日本は輸出企業が多いため為替に左右されることが多い。しかし業績を為替変動によるものと結論付ける経営者はいかがなものだろう。当然、為替の変動は恒常的に起こり、それを見越して経営戦略を立てることが不可欠だ。
世界中の消費者に魅力的な商品を提供し続けていれば、為替にそう振り回されることはないだろうし、商品価格に転嫁することもできる。
アップルのスティーブ・ジョブスは天才だったのだろう。物が溢れるこの時代で、今までに無かった商品カテゴリーを創出した。そして製品化された商品の美しさには驚いてしまう。
新しく商品カテゴリーを創出することは企業名を歴史に刻むことができる。
新しい商品カテゴリーは世界中の誰もが今まで見たことがなく、使ったこともなく、使い方も想像できない。そして一度使うと便利で手放せないものだ。新しい商品カテゴリーを創出することは消費者のニーズを調査することで創出されるのではなく、研ぎすまされた想像力から創出されるのだろう。
スティーブ・ジョブスは想像力がズバ抜けたもので、その想像を実現するために、一斉の妥協を許さず、更に強い推進力を持っていた。想像することからイノベーションが起こり、その想像力が世界を大きく変える。
想像力を磨くためには見聞を広げ、過去の事象を深く理解し、多くの人と違う考え方をしなければならない。そして美も追求しなくてはならないのだろう。
スティーブ・ジョブスはSONYに憧れた。近い将来、日本企業の中から彼を超える人物が出現して欲しい。
written by マックス
両親が高齢になり病院にかかることが増えた。特に父は様々な箇所にトラブルがあるようで、診療科目を変えて日替わりで病院に出掛けている。若い頃の父は病院に掛かることはなく、薬を服用しているところも見たことはなかった。しかし今では何種類もの薬を毎日服用している。
最近も新たに大腸にトラブルがあり、検査をしてみるとポリープが見つかった。幸いにも早期のものだったので、簡単な手術を医者に勧められたようだ。
「歳やけん、進行は遅かろうし、簡単な手術でも大変やろうけん、様子ば見たらどげんね?」
僕はそう言ったが、父は手術を受けると言う。
両親を見ていると、明日は我が身のように感じる。僕が両親の年齢まで生きることができるかわからないが、将来、両親のように僕も病院に通い、毎日薬を服用することになるのだろうか。想像すると何だか嫌になる。
テレビ局は若者のテレビ離れが進み、視聴者の多くが高齢者になったからなのだろう。最近は医学や病気の番組が増え、中には医学のバラエティー番組などもある。そして両親は好んでそんな番組を見るようになった。健康に気を遣っているのだろう。またCMに誘われて健康食品も良く購入するようになった。
「医療は日進月歩で、あんたが私たちの歳になる頃には、再生医療の技術が進歩するけん、ほとんどの病気は直ぐ治るようになるばい!」
そう母が言う。
そして母が僕の身体を気にしてこう言う。
「体に悪いけん、いい加減、タバコ止めんね!!」
僕はこう返す。
「いずれ再生医療の技術が進むっちゃろ?」
written by マックス