新型コロナウィルスの拡大で大きく下落した株式市場は回復傾向にあるが、これは足腰の強い上昇なのなのだろうか。新型コロナウィルスの影響で世界経済は混乱し、世界経済を牽引してきたアメリカでは4月の失業率は戦後最悪の15%に上った。世界経済はこのウィルスに大きく破壊されたが、世界の中央銀行が協調し経済を立て直すため大量の公的資金を投入しているためか、投資家の心理が一旦和らいだようで株価は回復傾向にある。しかし世界恐慌時の株価は急落後、一旦は反発し5か月ほど上昇したが、その後、長期にわたって下落が続いた。
アメリカのプリンストン大学の教授が実体経済と株価の間には3つのルールがあると、ニューヨークタイムスのコラムに寄稿した。
「第一に株価は経済ではない。第二に株価は経済ではない。第三に株価は経済ではない。株価は強欲と恐怖の間の揺れによって牽引されており、それと経済成長との関連性は薄いか、存在しない」
大學の教授らしからぬ言葉だが、過去のデータからはそのことが伺える。1989年から1999年でアメリカのGDPは70%増加し、同時期のダウ工業株の平均は320%上昇し、ウィルフィッシャー1500トータルマーケットインデックスも305%上昇した。
しかし1999年から2000年のGDPは50%増加したがダウ工業株はマイナス9%でウィルフィッシャー1500トータルマーケットインデックスはマイナス16%だった。こうして見ると経済成長と株価は関連が薄いように思える。いずれにしても投資家の心理が株価に大きく関わっている。
最近の株価の上昇を見てコロナウィルスの影響はそれほど大きくなく、世界経済のダメージは小さいと楽観的に考えてはいけない。7月には今年の4月~6月の経済指標の速報が発表され、8月には国内企業の中間決算発表のラッシュを迎える。この時期の数字が今後の株価を大きく左右するだろう。また新型コロナウィルスの第二波、第三波が起こってしまうと、世界経済はまた暗闇に包まれてしまう。
今回のコロナショックをチャンスと捉えグーグルの検索では、「株の買い方」などの検索件数が増加し、証券会社では口座開設で混んでいるそうだ。しかし初心者は銘柄を絞って大きく投資するのではなく、少額で分散投資をしないと、新型コロナウィルスによる2番底が起きれば再起不能になってしまう。
written by マックス
4月7日に新型コロナウィルスの感染拡大で全国に緊急事態宣言が出され、福岡では感染者が急増し特定警戒地域に指定された。そのため福岡では外出自粛が強く呼びかけられ大型商業施設などは営業を取り止め街から人がいなくなった。うちも4月7日から事務所を閉鎖し、緊急事態宣言が解除されるまでの約40日間在宅勤務を行った。40日と言えば小学生の夏休みほどの長い期間だが、小学校の夏休みとは異なり宿題や自由研究が無いので苦痛を感じなかった。
在宅勤務と言ってもオンラインでミーティングをするわけでもなく、受注した進行業務をこなし半分リタイアしたような生活だった。リタイアすると時間を持て余しボケてしまうと聞くが、毎日充実していたとは言わないが時間を弄ぶことは無かった。
在宅勤務の間も僕はいつもと変わらず毎朝6時に起床し、コーヒーを飲みながらスマホでニュースをチェックし、その後、運動不足の解消のためにラジオ体操を行った。ユーチューブでマッチョなお兄さんが出演する「超ラジオ体操」とやらを見つけ、映像に合わせて体を動かしたが、初日から張り切りすぎて左の肩を痛め3日ほど左腕を上げることはできなかった。朝食を済ませると愛犬Q次郎を散歩に連れて行き、仕事があればパソコンを開き作業をする。昼食後は読書や映画などを楽しみ、夕方になるとQ次郎を連れて近くのスーパーに買物に出掛けた。
緊急事態宣言中のスーパーは生鮮品の品揃えに大きな変化があった。緊急事態宣言で多くの高級料理店が営業を自粛していたため、行き場を失った高級食材はスーパーに流通していたようで、生鮮売場には所狭しと高級食材が並んでいた。鮮魚コーナーには国産のあわび、車エビ、ウニなど、まるで百貨店のような品揃えで価格は百貨店の三分の一程度の価格だ。そこで好物の食材を刺身に処理してもらい自宅で寿司にして食べた。また肉のコーナーにも黒毛和牛のシャトーブリアンなど高級部位も破格で売られていたので、鉄板焼きで美味しく頂いた。
緊急事態宣言により自宅で長い時間を過ごしたが、毎日美味しいものを肴に晩酌できたのでストレスはあまり感じられなかった。新型コロナウィルスは僕の価値観を大きく変えてしまった。外食で美味しいものを食べるより、自宅で高級食材を購入し料理した方が安くて美味しいものを頂くことができる。これからは外食せずに料理学校に通ってみようかと考えている。
長い在宅勤務は終わり日常の仕事が始まったが、果たして社会復帰できるのだろうか(笑)
written by モンコ