あるお得意から英会話を一緒に習わないかと誘われた。彼とは毎年カンボジアのボランティア活動に出掛けており旅先でも英語が必要だと、お互い痛感していた。彼は週に一度、僕と二人で英語の先生を囲んで指導を受けようと言ったが、週に1度1時間程度の英語のレッスンでは身に付かないと僕は彼に伝えた。
世界一周する夢がある僕は日常の英語は話せるようになりたいと、以前から思っており、どのように英語を学んだら効率よく身に付くか調べることに。
ネットで色々調べてみると、日本に住む英語を教えているアメリカ人女性のブログに辿り着いた。彼女は遠い町の子供たちに週に1度、公民館で英語を教えているそうだが、週に1度のレッスンでは子供たちに英語が身に付かないと思い、どうすれば子供たちの英語が上達するか友人に相談してみたそうだ。するとNHKのラジオ講座が役立つと教えてもらい、自らNHKの英語のラジオ講座を体験すると、その質の高さに驚いたそうだ。そして彼女のブログにはこう書いてあった。
「日本には月に500円のテキストを買うだけで、素晴らしい英語教育を学べる環境があるのに、どうして多くの日本人はNHKのラジオ講座を利用しないの?しかもNHKのラジオ講座はアメリカの日常生活で頻繁に使う言葉で構成されているので、NHKのラジオ講座をマスターするだけで、日常の英会話に不自由することはないわ」
そして彼女は子供たちにレッスンが無いときは、NHKのラジオ講座を聞くことを薦めたそうだ。
「なるほどその手があったか!」
僕は翌日、NHKのラジオ講座を早速聞いてみた。基礎英語1、基礎英語2、基礎英語3、ラジオ英会話…。それぞれが15分の番組で平日の朝6時から放送されている。平日、15分ラジオ講座を勉強すると、なんと年間約65時間の英語レッスンを受けることができることになる。基礎英語1、2、3は中学生が学ぶレベルで、中でも基礎英語3のレベルは高かった。多少見栄もあり、僕は基礎英語3のテキストを購入しレッスンをスタート。
しかし基礎英語3は発音やリスニングは難しく、僕は苦痛を感じてしまった。そこで来月からはワンランク落として基礎英語2に変更しようと、9月のテキストを購入した。
ラジオ講座で英会話のレッスンを始めたとお得意に話すと、彼も興味を持ち、毎朝、レッスンを始めると言う。
「継続は力なり」数年後に英語が話せるようになるか楽しみだ。
written by 彦之丞
5月に親父が入院し脳の手術を受け、術後は安定して回復に向かっていたが、肺炎を繰り返しいる。
医師によると肺炎は嚥下障害によるもので、食物や飲料を上手く食道に通すことができず、誤って気管から肺に入れてしまい肺炎を引き起こしていると言う。
そこでリハビリ専門病棟のある病院に移り、言語聴覚士(ST)からリハビリを受けることになった。
言語聴覚士(ST)は、理学療法士・作業療法士などと並ぶリハビリテーションの専門職種のひとつで、言語・コミュニケーション及び摂食嚥下機能を回復させるための療法士だ。
親父はそのリハビリ専門の病院に移り3週間ほど経つがあまり改善は見られず、主治医からは未だ食事の許可は出ていないので鼻から胃に直接管を入れ栄養を採っている。
以前、看護婦だったお袋は親父が入院して1日も欠かさず父の見舞いに出掛けているので、お袋は疲労が溜まり体調も余りすぐれないようで、このままではお袋も倒れてしまいそうだ。
そこで元看護婦さんで介護や医療に詳しくケアマンションを経営する知人に相談すると、その知人はケアマネージャーと一緒に父の入院する病院を訪ねてくれた。
二人は父のリハビリを見学し父の症状を確認すると、田舎のリハビリ病院では医療の技術は進んでおらず、特に父を担当している言語聴覚士(ST)の技術では父の回復は見込めないと言う。
一旦、親父を退院させ介護施設などを上手く利用し、訪問による摂食嚥下機能回復のためのリハビリを受けた方が良いと言う。
更にお袋の体力の衰えを見て母もケアマンションになどに移り負担を減らすべきだとアドバイスされたので、二人に具体的にプランを策定してもらった。そしてその知人が経営するケアマンションで食事を摂れない親父とお袋を受け入れ可能なのか、ケアマンションのスタッフで話し合ってもらった。
数日後、腹をくくってくれた知人から連絡があり、親父とお袋を自らが経営するケアマンションで受け入れ、そのマンションから親父は介護施設を利用し、訪問による摂食嚥下機能回復のリハビリは可能だと連絡があった。
その知人も親父のリハビリをできる限り行ってくれるそうだ。
僕は夏休みを長く取ることができたが、墓参りや親父の見舞い、それに親父とお袋の今後の生活を模索することで、随分と慌しく過ぎて行った。休みより働いている方が楽に思えた。
これから訪れる親の面倒を考えると鬱陶しくも感じるが、少しでも元気で長生きはしてもらいたい。
written by マックス
屋外イベントの見物客の数は空撮などにより、1平方メートルあたりに何人いるかを確認し、その人数に見物客のいる面積を掛けて割り出すそうで、かなりアバウトな人数だ。
今年も福岡の夏の風物詩である大濠花火大会が行われ、約43万人の見物客で溢れかえったそうだ。しかしそんな人数が大濠公園に入園できるのだろうか…。
いずれにしても今年も大濠花火大会は大勢の見物客でごった返していた。この猛暑の中での花火大会なので、見物人も汗と人にまみれて大変だっただろう。また冷えたビールを飲み、用を足しにトイレに立つとトイレの前にも長い行列ができており、トイレに行くだけでも一苦労だ。考えただけでも身震いしてしまう。
花火大会当日の夕方、僕はお得意先に打合せのため出掛けたが、大濠公園に繋がっている道では、早い時間から浴衣姿の大勢の人が会場に向かっていた。きっと花火を見物する場所を確保するためなのだろう。しかし若い頃は場所取りも楽しかったように思う。
僕も若い頃は花火大会の前日に場所取りに出掛け、ブルーシートやロープで場所を確保していた。そして大きく名前を書いた用紙をブルーシートの上に貼りロープにも吊るしておくのだが、少し知恵を絞って、用紙には適当な家紋と名前の最後に「〇〇組」と書いておくと、場所を横取りされることはまずなかった。それどころか僕らが確保している場所の周りにはスペースができるので、ゆったりと寝転がって花火大会を見物することができた。あの頃が懐かしい。
今は自宅から花火大会を眺めている。僕の家は大濠公園に近く、花火の火薬の燃えた臭いがする距離にあり、自宅周辺には高層マンションなどの大きな建物が建っていないので、花火大会を自宅から眺めることができる。
まず風呂に入りクーラーの効いた部屋で友人たちとビールを飲みながら、部屋の窓から花火を眺めている。そして花火大会のフィナーレに家のベランダに出て、打ち上げ花火のラッシュを見上げる。年に一度の贅沢な時間だ。何よりも嬉しいことは、たらふくビールを飲んでも直ぐにトイレに行けることだ。
福岡の大濠花火大会も終わり、もうすぐ立秋になる。この暑さもそろそろピークを越え、朝晩はかすかに秋を感じることができるだろう。盆が過ぎると年末まで一気に加速する。
さて後半戦が始まる。心機一転、軽快に毎日を過ごそう。
written by ゴンザレス