僕は冬の間は乾燥肌で苦しむ。ようやく乾燥肌の痒みが治まってきた。肌の痒みが治まることで春を感じる。本来であれば乾燥肌も治まりのんびり花見といきたいのだが、年度末、月末に増税も重なって日本中が慌しい。
来週から消費税が上がる。増税されることで、小売店などはプライスカードの付け替えなど、猫の手も借りたいほど忙しいだろう。逆に消費者も買い貯めで忙しいようだ。そこまでして商品を買い込まなければならないのだろうか…。きっと増税後は消費が落ち込み、価格競争が再燃し価格が下がると僕は考えている。
小売店は駆け込み需要を喚起することために、ギリギリまで消費者を煽っている。そんなに煽って今期の利益を拡大させれば3月末決算の企業は法人税も増えてしまう。何だか日本中が踊らされている感がする。
企業の数字は凸凹が無く右肩上がりで伸びていくことが望ましい。来期は増税の反動で多くの企業の数字は落ち込むだろう。景気を多くの人が見守っている。しかし景気に頼っていては企業としての実力は無いに等しく、まさに他力本願だ。
景気や為替の相場に左右されない企業を目指さなければならないのだろう。
4月からは新年度だ。どんな年度になるのだろうか…。
桜は今満開だ!
written by マックス
先日、水産業者を営む方と食事をする機会があった。水産業者と言っても魚屋さんだ。以前は店頭販売をしていたそうだが、店の近所にスーパーマーケットができ、お客が激減したそうだ。そこで店頭販売を止め、飲食店などに魚を卸す業態に変えたそうだ。
彼は学校を卒業後、鮮魚市場の中にある仲買の会社に就職した。市場の朝は早く、仕入れた魚の積み下ろし作業が中心で、自宅に帰る頃にはヘトヘト。しかも風呂に入っても体に付いた魚の匂いが取れない。当時、市場がまるで刑務所に感じたと言う。あまりの過酷な仕事だったので3日で辞めようと思ったそうだ。
しかし先輩の紹介で就職したこともあり、先輩の顔を潰すことできずに仕方なく数年その仕事を続けた。その後、転機が訪れ彼は独立した。
漁師は魚を獲り、その魚を市場に持ち込む。彼はその持ち込まれた大量の魚の中から鮮度や質を見極め仕入れる。仕入れた魚は事前に注文を受けていたお得意先に納品する。彼がこの仕事で何よりも喜びを感じる瞬間は、お得意先から「旨くて良い魚だったよ!目利きが良いね!」そう言われる時だそうだ。
「目利き」は長年真剣に仕事に向き合い、その蓄積された経験からもたらされる勘だと思う。今は昔と比べて寿命も2倍近く延びている。そのためか人としての成長も昔に比べ遅くなったように感じる。
「石の上にも3年」と言うが、現代では「石の上にも6年」ということになるのかもしれない。6年くらい真剣に仕事に向き合い下働きをしなければ「目利き」をする力が身に付かないのだろう。
「目利き」は僕らの業界でも大切だ。
「目利き」と言う言葉はつくづく良い言葉と改めて思った。
written by 彦之丞(ひこのじょう)
30年ぶりに仕事で京都に出かけた。簡単に言えば修学旅行以来だ。
修学旅行では金閣寺、清水寺、平安神宮とお決まりの観光地を回った記憶があるが、今回は仕事で出かけたこともあり、30年前と全く違い『飲み歩きの京都』になった。
さぁ、大人の修学旅行の始まりだ。取引先の方と花見小路を中心に料理店を回った。京都は先の大戦で戦火を免れたことで昔ながらの建物が多い。日が暮れかけた花見小路の路面店の赤いちょうちんに灯がともり、舞妓さんが石畳を歩いていく。学生の修学旅行ではまず見ない光景だろう。
ガラガラと店の戸を開けると、店の中から「おいでやす~」と声がかかる。カウンターに座り値段が書いていないメニューに手を伸ばし、酒と肴を注文する。最初は品良く飲んでいるのだが、酒が進むと少しずつ声が大きくなり、カウンター越しの板前のお兄さんや、配膳のお姉さんに話しかけてみたり、まるで常連のような顔で酒を飲むんでいる。大将と目が合ったりするとまた少し静かになる。腹も膨らみ、締めはちりめん山椒のお茶漬けだ。あまりの旨さに山椒ちりめんをお土産にしてもらった。
その後、近くの和の雰囲気が漂うバーに足を運び、ウィスキーを飲む。2軒目は1軒目よりも常連のような顔で飲む始末。そして夜もかなり更けラーメンを食べてお開きになった。
毎度思うのだが、何で何軒も飲み歩かなければならないのだろう。結局、どこで飲んでも同じなんだ。
written by ジェイク