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2018年11月02日

今週、半年近く入院していた親父が退院することになり、病院に迎えに行った。病室に入ると親父は顔色も良く元気な様子で僕を見ると嬉しそうに手を振った。

入院したての頃、親父がトイレに行きたいと言うので、見舞いに来ていた僕が介助しながらトイレに連れて行こうとすると、看護婦さんから強い口調で勝手なことをしないようにと注意された。
彼らは親父が転んで怪我でもしたら病院の責任問題になりかねないと、何かと神経質だった。
そのため僕は病院のスタッフともめることがあった。
この病院のスタッフは患者がいつも静かにベッドに横になり、おむつで用を足し、定時のおむつの交換時に文句も言わず用を足したおむつを交換する患者が優等生で、逆に自ら弱った体でトイレに立つ親父を不良老人のように見えたのだろう。

親父にトイレに行きたくなったときはおむつで用を足すように伝え、どうしてもトイレに行きたいのであれば、転ぶと危ないからナースコールで看護婦さんを呼び、介助してもらうように言い聞かせた。
しかし親父はおむつで用を足すことが嫌で、しかも看護婦さんをわざわざ呼ぶことも躊躇し、どうしても自らトイレに立ってしまう。
そこで病院のスタッフと話し合い、消灯時間以降と、見舞い客がいない昼間は大きなベルトでお腹をベッドに括られ抑制されることになった。
親父がひとりの間、ベッドに括られ過ごすことを思うと僕は胸が痛かったが、少しずつ回復している親父が転んで怪我をすることを考えると仕方なく思った。
親父にはリハビリを頑張り早く回復して、この病院を退院しようと伝えた。
親父はリハビリを懸命に頑張り退院の日を迎えることができた。

退院した親父はやっと拘束されたベッドから自由になれたことを喜んでいるようだった。
一時、嚥下障害で食事をすることができなかったのだが、リハビリによって食事ができるまでに回復した。
病院を出ると、お袋と暮らすケアマンションに向かった。
ケアマンションに到着し、1階にある喫茶店で昼食を取った。病院食に飽きていた親父は何度も旨いと頷きながら喜んで食べていた。
しかもお袋のランチまで頬張る始末。(何という食欲…)

食事の後、部屋に戻るとテーブルに母の食べかけのパンを見つけ、また頬張った。
病院で親父はよほど飢えていたのだろうか…。親父は僕らが目を離すと、周りにある食べ物は何でも口に頬張っていた。お驚いたことにテーブルの上に会った角砂糖まで頬張っていた。

「親父、まるでゲリラに拘束され無事に解放されたジャーナリストみたいやね!そげん腹が減っとると?」

親父は角砂糖をガリガリ食べながら笑っていた。

本能のまま自由に生きる。生き物にとって何よりも幸せなことなのかもしれない。

written by サンゴール

2018年10月26日

親父は今年の5月に硬膜下血種の手術を受け順調に回復していたが、嚥下障害のため肺炎を繰り返したので入院が長引いている。入院中、親父はリハビリに真剣に取り組み、母の献身的な看護もあり体調も随分と落ち着いてきたので、いよいよ来週退院することになった。

退院後、弱った親父が広い家で生活することが難しいと判断し、家族で相談した結果、お袋と福岡市内のケアマンションに入居することになり、先週、そのケアマンションに荷物を運んだ。二人の住むケアマンションはワンルームで築年数も新しく、そこに新しく購入した電化製品が運び込まれると、まるで新婚生活が始まるように思える。
お袋は田舎から市内に引っ越すことや新しい環境での生活が楽しみのようだが、退院する親父はそのケアマンションを見ておらず、親父がそのケアマンションに住み始めると、住み慣れた家に戻ると、ごねるのではないかと気がかりだ。
またケアマンションから親父はリハビリを引き続き行うため毎日デイサービスに出掛けるのだが、親父がデイサービスに出掛けている昼間はお袋が一人になるので、何か趣味や楽しみを見つけないとボケてしまうのではないかとお袋のことも心配だ。

誰もがいつまでも元気に生活することを望んでいるが、自分が描いた老後にはならないようだ。介護に詳しい方から聞いた話だが、70歳が元気な老後を送るうえで大きなターニングポイントになるそうで、70歳までにそれ以降の生活を考え、早めに老後に備えることで元気に長生きできると言う。
70歳を超えてから老後の生活を考え始めても体力も判断力も急速に落ちていくので、生活環境を変えようと模索しても判断も決断もできないそうだ。そしてずるずるとそれまでの生活を続け、怪我や病気などのアクシデントに見舞われ急速に弱っていくそうだ。

安倍首相が70歳まで元気に働くことを前提に働き方改革に乗り出しているが、それが本当に正しいことなのだろうか?働く喜びは一旦、仕事を引退して自由になってみないと理解できないが、ターニングポイントである70歳まで働き、その後、余暇を楽しむことも無く老後に備えるなんて僕はまっぴらだ。

もうすぐケアマンションで親父とお袋の新婚生活が始まる。心機一転、二人でハネムーンに出掛けることができれば良いのだが。

written by マックス

2018年10月19日

日本の税金はとにかく高い。企業は利益から法人税を徴収され、従業員も賃金から所得税を徴収される。また企業が株主に支払う配当金にも税金が課せられるのだが、株主への配当金は法人税引き後の純利益から支払いうので、税金の二重徴収ではないかと思ってしまう。
さらに来年から消費税は10%に引き上げられ、ますます国民は国のために働かなければならない。日本はまるで資本主義の仮面を被った社会主義国のように思える。
国会議員と国家公務員は徴収した税金を合理的かつ効率よく使ってくれれば良いのだが、どうも国民はバカだと考えているようで、国民からはどんどん税金を巻き上げ、適当に予算を組み無駄遣いをしているように思えて仕方がない。

日本は子供の頃からファイナンスに関しての教育をほとんど受けていないので、欧米に比べお金を運用することに疎く、税金の知識もほとんどないので、なかなかお金を増やすことができない。しっかりと自らが、ファイナンスの知識を身に付けないと、国に食い物にされてしまうことになる。騙すなら最後まで騙された方が幸せなのだが、死ぬまでずっと騙され続けると、膨大な税金を国に徴収されてしまう。

来年の消費税増税前に高額商品は駆け込み需要が見込まれ、来年の夏のボーナス商戦は活況だろう。しかし増税後は高額商品が売れず日本経済に深刻な影響を及ぼしかねない。政府は増税後に消費者に増税分をポイントで還元する対策を検討しているようだ。小売業を中心に商品購入時にクレジットカードなどキャッシュレス決済を行うと、増税分がポイントで還元されるというものだが、消費者は増税分の2%をポイントで還元されるので、増税されているにもかかわらず得をしたように感じてしまうだろう。これは消費者が増税をあまり感じないようにするための姑息な手段だ。

先週、世界同時株安となり世界経済が大きく揺れている。現在、世界的に株価は天井を付けているようで、世界経済の振り子は大きく逆方向に振れそうだ。リーマンショックから10年が過ぎ、2019年は世界経済の舵取りは難しい時期に差し掛かる。仮装通貨の暴落、トランプ政権の暴走、民主主義と社会主義との衝突…。何が引き金になるのだろうか。注意しなければならない。

written by マックス

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