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2021年03月19日

アメリカで富裕層マーケティングの第一人者であるトマス・J・スタンリーは多くの億万長者を調査し、その結果を「となりの億万長者」という本にまとめ出版し、世界中でベストセラーになった。その本では社会に出たあとも親から援助を受けた子供は、親の世話にならずに自立している同世代、同所得層の人々よりはるかに少ない資産しか築いておらず、親が経済的援助を与えれば与えるほど子供は資産を蓄えることができないと言う。逆に親からの援助が少なければ少ないほど子供は資産を築くようになると記している。

社会に出てからも親からの援助を受けている子供は「忙しく仕事をしている」と決まって口にするが、親からの援助があるため自らを崖っぷちまで追い込んで必死に努力した経験がなく、人並みの努力で満足してしまう。さらにその子供が親になると、その親の子供は親の生き方を見て育っているので、当然、人並みの努力で満足する子供に育ってしまう。そしてその子供は「何とかなる」、「今は時代が悪い」など楽観的な考えや、外的要因から影響を受けていると口にする。このような子供はショック療法のようにインパクトのあることを経験しない限り自らの殻を打ち破ることは難しいだろう。

桜の開花が全国に少しずつ広がり今年も多くの若者が社会に巣立っていく。今は新型コロナウィルスの影響で就職活動も大きく様変わりし求人倍率も下がったことで、自分が望んでいた仕事に就くことができない学生も多いだろう。だからと言って悲観的にならず外的要因を責めずに、自ら人生を切り開く力を身に付けて欲しい。
仮に新型コロナウィルスの影響で就職浪人をすることになっても、親からの援助を受け入れるのではなく、自立して自分を向上させるために多くの知識を身に付け、色んな人と出会い情報やスキルを身に付けてほしい。いずれ新型コロナウィルスはワクチン接種により、そう遠くない時期に収束に向かう。その時のために今はしっかり準備をしておかなければならない。

全ての人に同じだけの数のチャンスが訪れるわけではないが、チャンスは全ての人に必ず訪れる。多くの人は目の前にチャンスが来たことすら気付かないが、チャンスが訪れたときそのチャンスにしっかり気付き掴めるようにならなければならない。
幸運の女神は動きが早く一瞬で目の前を通り過ぎてしまう。また幸運の女神は前髪が長く後ろ髪は短いと言う。幸運の女神を捕まえるためには幸運の女神が近づく前に準備し素早く捕まえないと、目の前を通り過ぎてからでは捕まえることはできないそうだ。

2021年03月12日

早いもので東日本大震災から10年が過ぎた。10年の節目にあたりテレビ局はどの局も当時の映像を使い特集を組んでいた。地震直後に発生した津波の映像は何度見ても驚きと恐怖を感じる。
「大きな津波が近づいています。今すぐ高台に避難して下さい!」
もし僕があの巨大地震に遭い津波警報を聞いたとき、果たして高台に逃げただろうか。今まで経験したことも記憶にもないことが発生した時に、人は即行動に移すことができるのだろうか。
「大津波?まさか?」
「こんな陸地まで津波が来るんやろうか?」
「10メートルの津波?それは大袈裟やろ!」
きっと僕はこう口にするだろう。

町の避難場所に指定されていた小学校の校長先生は津波警報が発令されたとき、校舎の屋上に子供たちを避難させず、直ちに子供たちを小学校から少し離れた高台に避難させた。その小学校は町から避難場所に指定されていたので、多くの町民が避難して来ていたが、子供たちを必死に避難誘導する先生や駆け足で非難する子供たちの姿を見て、町民も高台を目指した。
そして津波警報が出されてしばらくすると、津波は小学校に押し寄せ、あっという間に3階建ての校舎を飲み込んだ。高台に避難した先生と生徒、そして一緒に避難した町民は津波に飲み込まれることなく皆無事だった。
この校長先生は小さい頃から「津波の時は高台に逃げろ」と教えられており、小学校では日頃よりその高台への避難訓練を行っていたそうで、避難場所に指定されていた小学校であっても子供たちを校舎の屋上に避難させず、高台に避難させることを選んだ。たった一人の決断と行動が、子供たちと避難してきた町民の命を救った。もし校長先生が、3階建ての校舎の屋上に子供たちを避難させていたら…。

一人の正しい決断と行動が周りの多くの人に心理的なインパクトを与え集団行動に繋がる。逆に一人の間違った決断と間違った行動により間違った集団行動にも繋がる恐れがある。まさに紙一重だ。
いずれにしてもどちらを選択するのか、日頃の直観力やリスクへの意識、それにフットワークの軽い行動力が必要だ。そして歴史を学び歴史の教訓をしっかりと心に刻んでおかなければならない。

2021年03月05日

ひと昔前、給与は手渡しで支給されていたようで、随分とお金の重みを肌で感じていただろう。僕が社会人になった頃には給与は銀行振込だったので、給与が手渡しだった頃に比べるとお金の重みを肌で感じることはなかったが、まだ銀行で現金を引き出して使っていたので、お金のお重みを感じることができた。
今も一般的に給与は銀行口座に振込まれるが、お金のデジタル化が進んだことで電車、バスなどの移動の際はカードをかざすだけで料金を支払うことができる。またコンビニやスーパーでもスマホやカードをかざすだけで支払いが完了し、アマゾンなど通販を利用する際も多くがカード払いだ。そのためお金の重みを以前より感じなくなってしまった。そして近い将来、現物のお金を見ることすらなくなり、受取りと支払い時に数字が移動するだけでお金の重みを感じることは全く無くなってしまうだろう。

以前、銀行マンが事務所に尋ねてきて僕にありとあらゆる金融商品を勧め、さらに付き合いで借入をしてくれと頼んできた。その銀行マンは昔ながらの商売スタイルで「お付き合い」や「一先ずは実績を作って…」など時代錯誤の営業トークで僕は呆れてしまった。
借入の必要はなかったので僕は断ったが、銀行マンは熱心に訪ねて来て頭を下げるので、仕方なくその銀行の広告業務の受注を条件にバーターで借入を引き受けた。しかし彼らは約束を守ることは無かった。

これからお金の電子化が加速し金融業界にも大きな変化が起きる。これからは銀行でお金を引き出すことはなくなり、銀行口座に給与が振り込まれる必要もなくなる。代わりカード会社や携帯会社、それにキャッシュレス決済の会社が給与の振込口座になるかもしれない。彼らは多くの人のお金の置き場所で個人のお金の起点になるかもしれない。

「昔、銀行と言うところがあて、そこに紙に印刷されたお金を多くの人が預けていたんだよ。そして銀行を襲って大金を奪う怖い銀行強盗と言う悪い人がいたんだよ」

将来、子共に親が現物のお金を見せてこんな話をしているかもしれない。

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