オフィス街にはスーツ姿が馴染まない新入社員を目にする季節。夢と希望、そして一抹の不安を抱いて出社しているのでしょう。私も遠い昔に同じ経験をしました。当時、私が就職して一番不安に感じたことは毎日規則正しい生活をできるのだろうか、ということでした。大学時代は勉強よりもバイトと遊びを優先しており自由奔放な生活。バイトが終わると夜中まで遊びまわり気が向いた時に学校へ。(代返してくれる友人がいたので出席率は全く問題ありませんでした)こんな生活を4年間続けたので就職して会社勤めが成り立つのか不安でした。
ある塾のCMで生徒の体にある「やる気スイッチ」を先生が探しだしスイッチをオンにしてあげると、その生徒は猛烈に勉強へのやる気が出るというものがあります。生徒想いの塾であることをCMで訴求しているのでしょう。
私の体にも「やる気スイッチ」が内蔵されていたようで、今、思うと職場の数人の先輩が「やる気スイッチ」を押してくれてオンしてくれた気がします。ある先輩は「もっと上を目指せ!」と尻を叩いてくれましたし、またある先輩は「論理的に考えろ!」と叱ってくれました。そしてある先輩は「お前は全く知識武装してないから竹やりで戦っているようなものだな」と貶してくれました。そんな先輩達が「やる気スイッチ」をオンにしてくれたのでしょう(笑)
新入社員になった皆さんも「やる気スイッチ」が体のどこかに内蔵されているはずです。いつ誰が押してくれるのかはわかりません。そのスイッチをオンにしてくれるのが職場の先輩なのか、親なのか、友達なのかわかりません。そして私のように押されたことに気づかずない人もいるでしょう。もう既にオンになっている人や、一生スイッチがオンにならない人もいるかもしれませんが…(笑)
「やる気スイッチ」をオンにしてくれる素敵な人との出会いを願っています。
written by SDB-1
大変苦労している様を「四苦八苦」といいます。「四苦八苦」とは仏教用語からきているそうです。「四苦」とは生老病死(しょうろうびょうし)を指し、「生まれること、老いること、病気になること、死ぬこと」という人間の根源的な苦しみをあらわしているそうです。これに加え、「愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五陰盛苦(ごおんじょうく)」の四つを加え「八苦」となるそうです。愛別離苦とは愛するものと別れる苦しみ、怨憎会苦とは怨み憎んでいる者に会う苦しみ、求不得苦とは求めても得ることができない苦しみ、五陰盛苦とは人間の肉体と精神全てにあらゆる苦悩を受けることだそうです。すなわち人間はどんな運命に生まれても四苦八苦の苦しみから逃れることはできないということです。
先日、北海道の吹雪の中で父親が自分の命と引換えに子供の命を救ったと報道されていました。その報道を見て心が張り裂けそうになりました。防ぎようは無かったのか、そう考えると無念でなりません。親一人、子一人のたった二人の家族。助かった子供のことが気がかりです。命と引換えに自分を守り抜いてくれた父親をこの子供が誇りに思い、この大きな苦しみを乗り越えて欲しいと切に願っています。そして、両親の分も含めて素晴しい人生になることを心から祈っています。
よく人生は修行という言葉で例えられます。人生が辛く苦しいからそう例えられるのでしょう。小さな苦しみですら四苦八苦すらせず逃げ出す人がいます。逃げ出してしまうと、いつまでも小さな苦しみを乗り越えることができません。そして更に大きな苦しみが訪れた時に挑むことなど到底できないのです。四苦八苦しながら、そしてもがきながらも、苦しみを乗り越えていくことで人は強くなっていくはずです。生きている限り苦るしみはつきまとうのですから、逃げずに戦い続けなければなりません。
あの北海道の親子の壮絶な出来事を考えると、私たちの日々の仕事や生活の中での苦しみなど小さなことなのです。
written by ダニエル
以前、書店に並んだ本の中で「日本でいちばん大切にしたい会社」というタイトルの本を偶然見つけました。本を手に取りパラパラと目を通し素敵な本だと直感し、すぐに購入しました。当時その本の著者である坂本光司先生(法政大学院教授)のことは全く知りませんでした。
その本は著者である坂本先生の視点で世界に誇れる日本の企業を紹介したものです。お客様はもちろん社員や取引先を大切にし、社会に貢献している企業のエピソードなどを交え紹介していました。今ではベストセラーとなり書店ではシリーズ作品も並んでします。
その本に感銘を受けた私は、読み終えて坂本先生に感想と同時に面会のメールを送りました。お忙しい方だろうから返事は来ないものだと思っていましたが、せめて本を読んだ感想と応援の気持ちだけでも伝わればと思っていました。(私が読んだ本の著者に連絡することは初めてでした)それから数日後、会社のパソコンに坂本先生から返信メールが届いていました。メールの内容は感想と応援メッセージを送ってくれたお礼でした。そしてメールの最後に坂本先生の電話連絡先が記載されていました。
私は思い切って坂本先生に直接電話連絡してみました。お忙しいようで、初めての電話で坂本先生とは連絡は取れませんでしたが、懲りずにその後も連絡を取り続けると、坂本先生と話をすることができ面会の約束もできました。そして、坂本先生を訪ねて東京へ。
その後、先生と何度か東京で面会させていただき、翌年には坂本先生(坂本ゼミの皆さん)と当社で「中堅、中小企業の経営理念とその浸透に関する調査」を共同で研究をすることとなりました。そして一年を費やし、その共同調査は実を結びました。
小さなきっかけでも勇気を出して一歩を踏み出すことで、未来が大きく変化することを、身を以って知りました。
坂本先生(ゼミの皆さん)本当にありがとうございました。心より感謝しています。
written by マックス