ある会社からメールで広告提案の依頼があった。一先ずうちの若いスタッフに訪問させた。
紹介者もいないので、どのように当社を知ったのかうちの若いスタッフが尋ねてみると、インターネットで探したそうである。
「…」
若いスタッフの持ち帰った話は有効なメディア展開を提案して欲しいとのことだった。先方は広告以前に首を傾げるところがあったので、再度ヒアリングを行い、その業界での初歩的な運営展開を提案することにした。
先方に若いスタッフが提案に行くと、全く感謝のかけらも無く、他社の成功事例を元に実際のクリエイティブでどのくらいのレスポンスがあったのか、クリエイティブとレスポンスの数字を出して再提案して欲しいと言われたそうだ。
「出せるわけないだろ!」
大切なお得意の事例や、その時の数字を教えることなんかできるわけがない。無茶な相談をする会社もあるもんだと呆れてしまった。結局、若いスタッフに守秘義務があるのでと、先方に丁重にお断りを入れさせた。
打ち出の小槌を多くの企業が探している。しかし、そんな物はあるわけが無い。成長している企業は常に変化する時代の中でTry and errorを繰り返し、独自に打ち出の小槌を開発するための努力を重ねている。そして、その企業と一緒に我々も一丸となってチャレンジしている。その中で見つけたヒントや答えを易々と教えることはできるわけがない。
今後、メールでの仕事の依頼は基本的に受け付けないことにした。
こちらの時間が無駄になる。
「打ち出の小槌はありません!!」
written by モンコ
会食が終わり寒い夜だったので家路を急いだ。
僕の前をOLなのかかなり若い女性が二人、陽気に話をしながら歩いている。お酒が入っているようで声が大きい。話の内容を聞く気は無いが自然と耳に入ってくる。そのうち一人が、何やら歌のフレーズを明るい声で口ずさんだ。
「幸せっ~て、何だっけ何だっけ♪」
やけ酒か?よほど辛いことか嫌なことがあったのだろう。そう思うと、もう一人の女性が歌った女性に聞き返す。
「本当、幸せって何だろうね?」
歌っていた女性が
「う~ん」と沈黙する。
すると、もう一人の女性が大きな声で言った。
「家族がいることだよね!」
「うん!そうだよね!家族がいることだよね!」
二人は笑顔で共感していた。
お酒の入った今どきの若い女性の出す結論には感じられなかった。僕は心の中で「なかなか良い結論だ!」そう思い嬉しくなった。
どんなに辛いことがあっても、家族や見守ってくれてくれる人がいるだけで幸せなのかもしれない。きっとあの二人の女性の両親は素晴しい方なのだろう。
寒い夜だったが心が温くなった。
written by マックス
寒いと知らず知らずに肩に力が入っているのだろう。ここのところ肩が良く凝る。北国で生活している人は随分と肩が凝っているのかもしれない。逆に南国では肩凝りの人が少ないのだろうか…。
今週は寒い日が続いたうえ、会食も続いた。そのためか妙に肩が凝っている。プライベートのお酒ではなかったので、知らず知らずに気を遣っているのだろう。風呂の中で解すが肩の凝りが抜けない。マッサージに行きたい。
ところで、電車に乗っても、バスに乗ってもスマホを持ち何やらやっている人が多い。何をやっているのか覗いてみるとゲームをピコピコ。中には歩きながらやっている人までいる。(ばか!危ないだろ!)学生ならまだしも、いい齢の大人までもやっている。脳が凝っているので解すためにゲームをやっているのだろうか…。
ゲームよりも新鮮なものや刺激のあるものを発見するために出かけたり、親しい人と食事に出かけ会話を楽しんだりと、もっと脳に刺激を与え活性化させないと脳が凝り固まってしまうんじゃないかと心配になる。
先日、「珍しいですね、ガラケーを使ってるんですね!」とある方に言われた。
「…」
心の奥では「大きなお世話!電話できればいいじゃん!」と思ったが、特別な返答はしなかった。
しかし、どの携帯電話やスマホにも付いている電話番号を登録する機能。この機能があるだけで僕は電話番号を記憶できなくなってしまった。
技術革新が進めば人間の脳は凝り固まり、そして退化していくのかもしれない。
written by 彦之丞(ひこのじょう)