1年ほど前から株をはじめようと思い、独学で株の勉強をしてきた。そしてネット証券で口座も開設し、いつでも株を売買できる環境にしている。しかし1年間は株価の推移を見ようと未だ売買は控えている。今年の初めからマークしている数社の株価はかなり上昇しているので、多少なりとも後悔の念がある。あの時買っていれば…今頃は…(笑)
今の株価はリーマンショック前の水準に戻り更に上昇している。そろそろ気になっている銘柄を購入しようかと考えた。
「しかしちょっと待てよ」
今、株価が上昇しているということは、逆に今、株を売って儲けた人がいるのではないのだろうか。ひょっとして株価は天井近くまで上昇しているのではないか。そう思い逸る心を抑えた。
株に関していくつか有名な格言がある。
「人の行く裏に道あり花の山いずれを行くも散らぬ間に行け」
多くの投資家は群集心理で動きがちなので、盛り上がっている時は高値で買ってしまう。だから人の行かぬ裏道こそ儲けがある。そして旬が終わったらさっさと見切って撤退することを説いているものだ。
人の心理は面白い。多くの人は儲け話には乗り遅れまいと冷静さを失い、慌てて飛び乗ってしまう。逆に損をしそうになるとその現実を受け入れようとはしない。結局、好調だった株価は購入した金額よりも下がってしまい、その株は塩漬けになってしまうのだろう。
「歴史は繰り返す」今までも経済によって何度も株価は上昇と下降を繰り返してきた。
「よし!今は我慢しよう!」
written by マックス
広告業界で生きている人は勘違いしている人が多いようだ。
タレントやモデルさんなどを使って撮影を行い、その出来上がった素材をメディアで広範囲に露出する。取り扱う金額はかなり大きいので、まるで世の中を自分が動かしているように錯覚してしまう。昔は少なからず僕もそうだった。
ある保険の広告で「がんは日本人の2人に1人がかかる身近な病気です」と謳っている。しかし統計をちゃんと見ればわかるのだが、このことは80歳まで生きると仮定した際の話だ。しかし、まるで年齢に関係なく50%の人間が癌になるように煽っており、消費者に恐怖感を与えている。
そもそも売上が上がるのであれば、どんな仕事でも引き受ければ良いというものではないと僕は考えている。
「広告、クリエイティブ業務を通じお取引先様を正しく幸せに、そして社会に正しい幸せを広げる」これは当社の企業理念だ。世の中に必要で社会に幸せを広げる企業や商品のお手伝いをするべきで、正しい仕事でお得意先を正しく幸せにし、そして社会に多くの幸せを広げなければならないと考えている。だから売上に繋がるのであれば、どんな仕事でも引き受ける訳ではない。
先日、ある方からギャンブル関係の仕事の話を頂戴したが、当社の企業理念を説明し丁重にお断りした。ギャンブルで幸せになる人は極僅かはいるだろう(笑)。しかしギャンブルで社会に幸せが広がるとは思わない。社会に必要なものなのか?社会に大切なものなのか?を考えて仕事をしないと社会に悪影響を与えてしまう。
今日もテレビでスマホゲームのCMが大量に流れていた。膨大な広告宣伝費だろう。取り扱い広告会社とテレビ局はさぞ喜んでいることだろう。
しかしスマホゲームが社会に本当に必要で大切なものだろうか?社会に悪影響は無いのだろうか?
written by マックス
先日、叔母が亡くなり葬儀に出かけた。
最近は葬儀の後に初七日、四十九日まで執り行うことが多い。叔母の場合は葬儀の後、初七日まで執り行った。何度も何度もお坊さんの読経を聞き、合掌し低頭、そして礼拝。本来であれば、一日で行うものではないが、親族も地方に散らばって多忙な生活をしているので、現代は一気に執り行うのだろう。丸一日、畏まった状態だったのでヘトヘトになってしまった。
慌しい仏事だったので、さぞ叔母も慌しかっただろう。
現代の時間は昔の時間より随分速度が増している。移動はもちろん生活の速度もどんどん早くなっている。企業も生き残りを賭けて成長の速度を増している。そのためM&Aが盛んに行われ、目標数字は更に高くなっている。
しかし、企業の成長と同じ速度で、社員の能力も上昇すれば良いのだが、それはなかなか難しい。また時間の速度が増すと見えなくなるものや、聞こえなくなるものも増えてくる。消費者の真のニーズも見えづらく、また消費者の生の声も聞こえづらい。当然、自分の本当の心の声すら聞こえなくなってしまう。
僕も振り返るとかなり急いで生きてきたように思う。そして多くのものが見えなくなり、自分の心の声までも聞こえづらくなってしまっていた。
叔母は歌が大好きで、根っから明るい人だった。晩年、叔母は自らカラオケ教室を開き、多くの生徒に歌を教え笑顔に囲まれながら暮らしていたそうだ。叔母は自分の本当の心の声に従い幸せな人生だったと思う。
葬儀には多くのカラオケ教室の生徒が参列し、叔母の死を惜しんでいた。
あまり慌てず、自分の本当の心に従って生きることが幸せなのかもしれない。
written by マックス