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2014年11月28日

先日、大学の頃の仲間との宴席があり久しぶりに懐かしい顔がそろった。昔話で盛りあがったが、以前と比べると随分と会話の内容が変わった。

「最近、血圧が高くて薬を飲みよっちゃん!」
「痛風になってくさ…」
「この症状って糖尿病やないかいな?」
そして僕に向かって、
「お前ハゲたな~」
「…お前もハゲようし、いらん世話たい!」

若い頃は夢を語ったりと、ポジティブな会話が多かったが、この歳になると髪の毛と病気の話題が多くなる。また食べる量も飲む量も以前より減り、はしご酒もせずに早く帰るようになった。
あいにく仲間は皆元気で加齢臭を放つ奴もいなかったが、歳を重ねていくと集まる仲間も少しずつ減っていくのだろうか?そして飲みの席での会話も随分変わるのだろう。

「あいつ顔出しとらんばってん、どげんしたとかいな?」
「お前知らんやったとや?あいつ入院しとるげな!」
「それにくさ、あいつもボケて施設に入っとるらしいぜ」
「…」

今でも皆集まると、昔の懐かしい話で大いに盛り上がるが、その楽しい昔話まで忘れてしまうのだろうか?そして集まった店に迷惑などかけなければ良いが…。
若い頃は浴びるほどお酒を飲んで大騒ぎをし、店内を汚して大そう迷惑かけた。しかし高齢になるとお店で発作を起こし救急車を呼んでもらったり、またふらりと店を出て、その周りを徘徊し店員に探してもらったりと、若い頃とは違った迷惑をお店にかけることになるかもしれない。

馴染みの店の年配のご主人が言っていた。

「この歳で昔の仲間と酒を飲むと、病気の話に加え年金の話も話題になるっちゃんね」

考えるだけでぞっとする。

written by ジェイク

2014年11月21日

書店にカレンダーや手帳の販売コーナーが増えてきた。
僕は手帳を購入する際、週の始まりの曜日が日曜始まりの物を購入するようにしている。理由は殆どのカレンダーが日曜始まりなので、カレンダーに合わせてそうしている。

電話を掛けながら、とっさに卓上のカレンダーでスケジュールの確認をすることがある。電話を終え手帳に予定を記入する際、カレンダーと手帳の週の始まりの曜日が違うことで曜日を間違えたことがある。とんでもない初歩的なミスだ。

お取引先の方から電話があり、

「待っているんだけど、あとどのくらいかかりますかね~?」
慌てて手帳を見ながら、
「えっ、アポは明日じゃなかったですか?」
お取引先も電話の向こうで手帳を見ているようだ。
「今日ですよ!」
「え~つ、そ、そうですか!今から直ぐそちらへ向かいます!!」
「…」

カレンダーや手帳の日にちや曜日をまとめた枠を「玉組」という。
例年、あるお得意先のカレンダーを制作し納品させて頂いている。玉組の祝日や曜日など間違えることは許されない。印刷工程に移るまで何人ものスタッフが細心の注意を払い、何度もチェックしている。チェックには市販されたカレンダーなどを購入し徹底して行っている。

今年も、そろそろ制作したカレンダーが納品の時期になる。このカレンダーを受け取った方が幸せになるよう、こっそり休日を1日追加しても良かったかもしれない(笑)

一年は本当に早いなぁ。

written by マックス

2014年11月14日

馴染みのバーが今年一杯で店を閉めるそうだ。
そこで遅い時間だと混んでいるだろうし、しみったれた話はできないだろうと思い、敢えて早い時間にその店に出掛けた。その店のマスターとは彼が独立する前からの付き合いで、25年ほどになる。店に入ると久しい僕をマスターは笑顔で迎えてくれた。

「閉店案内のDMを制作していて、もうすぐ送る予定にしているんですよ」
とマスターの方から切り出してきた。

他の客も殆どいなかったので思い切って閉店の理由を聞くと、近年、売上が右肩下がりに落ちているそうだ。特に接待など会社での利用が減少し、領収書を求められることが無くなったそうだ。1軒目の食事までは出掛けるものの、2軒目以降で利用されるバーまで客足が延びていないと言う。また20代、30代の若者のお酒離れも進んでおり、会社の仲間とお酒を飲むことが減っているそうだ。
そしてマスターが店の常連さんから聞いた話を僕にしてくれた。

その常連さんが勤める職場の若い社員に

「〇〇さんがもうすぐ引退だから送別会をやるぞ!お前も世話になったんだから参加しろよ!」と伝えると、
「それって、残業になるですか?」と返されたそうだ。
「残業?」
「はい。残業じゃないと残業代が出ないですよね?残業じゃなければ遠慮します!」
「…」

その常連さんは若い社員に返す言葉が無かったそうだ。

飲食店はコミュニケーションを取るための場でもあり、良いお酒は悲しいことや悔しいことを和らげてくれて、逆に嬉しいことを更に嬉しく楽しくさせてくれる。

マスターは店を閉め、日曜が休みの昼の仕事を探すそうだ。独立して月の休みは平日に2日しかなかったそうで、全く子供と遊んでやったことが無いそうだ。

僕の秘密基地がまたひとつなくなる。

written by モンコ

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