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2018年03月16日

週末に以前勤めていた会社の上司が来福し数年ぶりに会食をした。
以前、彼は東京から福岡に単身赴任しており、僕が広告の業界で駆け出しの頃にマーケティングなどの知識、それに論理的に思考することなど多くを教えてくれた。
また公私ともに随分とお世話になった方で、僕の人生において良い影響を与えてくれた一人だ。(悪い影響を与えるアホな上司もいたが…)
彼に随分とお世話になったので、僕は最大級のおもてなしをしようと福岡で名の通った一流の店を予約した。お互い年齢を重ねているので、そうお酒を飲まないだろうと思っていたが、彼が河豚のひれ酒を注文したことでお互いの肝臓にエンジンが掛り、日本酒を随分と頂きほろ酔いに。
彼は料理の一品一品に舌鼓を打ち満足していたので、僕は多少恩返しができたと嬉しく思った。

過去の記憶は駆け足で遠くへと過ぎて行くが、上質な時間と旨い酒は過去の記憶や意識を蘇えらせてくれるのだろう。
翌朝、目を覚ますと、ふと当時のことを思い出した。

彼が単身赴任を終え東京に戻ることになり、僕は送別会の幹事を引き受けた。
まず彼の送別会のポスターを制作し、取引会社にポスターに社名を告知するので協賛してほしいと脅し、協賛品を提供してもらった。
更に取引先の制作会社も脅し、彼を囲んだたくさんの思い出の写真を映像にしてもらった。

送別会当日はソファー付きのリムジンバスをチャーターし、馴染みの飲食店にテイクアウト用の料理を用意してもらい、その料理と酒をリムジンバスに積み込み車内を飾りつけた。

最後にリムジンバスの外のフロントに彼の名前の入った横断幕を結び付け、送別会の準備は整った。
そしてリムジンバスに仲間全員が乗り込むと彼との待ち合わせ場所へ向かった。
待ち合わせ場所で彼は横断幕がはためくリムジンバスを見て驚いていた。
彼がリムジンバスに搭乗すると走るリムジンバスの中で宴会が始まった。
大騒ぎのリムジンバスはトワイライトの福岡の湾岸道路を走って行く。
リムジンバスの中ではいくつかイベントが行われ大いに盛り上がった。
そしてリムジンバスが帰路に向かうと、制作していた映像を車内のモニターで放映した。
確か映像のBGMはイーグルスの「ラストリゾート」だったと記憶している。
その映像を見ながら彼は感極まったのか、涙をにじませていた。
最後にリムジンバスのフロントに結び付けていた横断幕を彼にプレゼントした。

彼はあの横断幕を今でも持っているだろうか?次回再会することがあれば尋ねてみよう。

上質な時間と旨い酒でないと過去の素敵な記憶を思い出すことはできないのかもしれない。

written by マックス

2018年03月09日

先週、朝起きると右足の踝に痛みがあった。右足を妙な格好で寝ていたので足を寝違えたのではないかと思った。その日の午後にはその踝の痛みは強くなり、さらに腫れだし普段通り歩くことも困難になった。

「まさか痛風…」

翌日まで様子を見ていたが痛みはさらに強くなり腫れも大きくなったので、整形外科に出掛けた。レントゲン、血液検査を行い先生からは痛風の恐れがあると言われ、週明けには血液検査が出るので再度通院するよう言われ、薬をもらって病院を出た。僕は酒とたばこ以外はかなり健康に気を遣っており、痛風になるような食生活はしていないのでショックだった。(酒とたばこで十分健康を害しているが…笑)病院でもらった薬を服用し湿布をすると週末には痛みと腫れは無くなった。
今週、検査結果を聞くために再度病院に出掛けた。先生は検査結果表を見てこう言った。

「尿酸値は標準内なので痛風ではないと思いますが、標準内の数値でも直近の食事の影響などで痛風のような発作が出ることもあります。しかし今のところは心配することはないので、あまり気にせず今まで通りの生活を送って下さい」

「そうですか。良かったです。しかしあの痛みと腫れは何だったんでしょう?」

「あなたが言うように、長時間、変な体勢で寝たことで足に負担がかかり、捻挫と同じ症状が踝に出たのかもしれませんね」

病院からの帰り道、痛み始めた朝を思い出していた。

「何であげん右足ば変な格好で寝とったっちゃろ…あっ、あいつが俺に引っ付いて寝とった!」

足の痛みを感じた朝、僕はベッドから落ちないように右足を妙な格好で踏ん張っていたようで、右足の痛みで目が覚めた。すると僕の左に愛犬であるアホ犬が鼾をかきながら引っ付いて爆睡していた。
このアホ犬は僕の休みの日をちゃんと理解しており、休みの日に僕が外出しようとすると「何で私を置いて出掛けるの!」、そんな目をして僕に纏わりついてくる。逆に仕事の日には出掛ける僕を完全に無視しているが、仕事から帰宅すると大喜びで纏わりついてくる。

とにかく食べることと寝ること、それに僕といることが大好きなアホ犬だ。あんなに僕にべったり引っ付いて寝るということは、ここのところ相手されずに寂しかったのかもしれない。今週末はアホ犬と一緒にいてあげよう!

written by モンコ

2018年03月02日

今年の冬は極めて寒かったが、今週はその寒さが一変し春になったように感じられる。そろそろ重いコートを脱ぎ、ラフな格好で外出ができるので有難い。(僕はいつもラフな格好だが…)
春になると例年一斉に商品やサービスの価格が引き上げられるが、今年も3月に入り物価が上昇している。今年の冬は野菜などの生鮮食品が高騰していたが、これからは飲料、加工食品、トイレットペーパーなどの日用品が値上がりする。値上げの理由は原料高に加え、人手不足で物流コストが大幅に上昇しているからだ。(中には便乗値上げもあるだろう)
物価は上昇しているが一般家庭の賃金は思ったより上昇していないので、当然、家計は苦しくなる。僕は随分前に勤めていた会社が倒産するという経験をしたので、「家計が苦しい」という話題や表現には非常に敏感に反応してしまう。

勤めていた会社が倒産した頃、僕は本当に貧しかった。酒もタバコも全く止める気はなかったので、そのしわ寄せは食費に向かった。ランチはおにぎり一個で、晩酌のつまみはキャベツの角切りと何とも悲しい毎日だった。そんな生活から抜け出すには半年くらいの時間がかかったが、その後は人並みの生活を送れている。
人は一度、貧しい生活を経験すると、貧しい生活には二度と戻りたくないと心から思うようになるが、人生の中で一度くらい貧しい生活を経験することは大切なことだと思う。貧しい生活からどうやったら抜け出せるのか、もがき苦しみ考えることができ、生きていくうえで大切な知識をたくさん身に付けようと努力するからだ。(中にはどん底にいても何もせず他人任せのバカな人間も周りにはいたが…)
もし務めていた会社が倒産していなければ、僕は今でも思うように賃上げされないサラリーマンで、物価上昇の中、家計は苦しい状態だったのかもしれない。

2月26日は勤めていた会社が倒産した日で、今年も当時と同じように青空が広がっていた。しかし同じ青空でも当時の空とは随分違って見えた。当時は青空がモノクロに見えたが、今は訪れる春を感じることができる。
来週、以前勤めていた会社でお世話になった上司が来福し会食するのだが、酒の肴がキャベツだけだったらどう思うだろう。角切りのキャベツに酢と塩を付け、酒の肴にするのだが、これが意外とおいしいく酒が進む。

written by 彦之丞

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