日経新聞の毎週月曜日に「景気指標」と題し一面一杯に数字が掲載されている。そのページを毎週しっかり読むと日本と世界の経済が見えてくる。GDP、日銀短観、鉱工業指数、公共工事請負金額、消費支出…。僕は株式投資のために目を通しているのだが、経営者はもちろん頂点を目指すビジネスマンなどは必ず目を通すべきだ。
アメリカのGDPは世界の約25%でそのGDPのうち約70%がアメリカの個人消費によって支えられている。つまりアメリカの個人消費が世界のGDPの約18%になる。まさにアメリカは世界経済を牽引する機関車だ。
アメリカという国は単純でストレートな国のようで、景気は経済指標にすぐに表れる。アメリカの企業は業績が悪くなると、直ぐに社員をレイオフし雇用者数を減らすので、その数字が直ぐに経済指標の失業率と非農業部門の雇用増減数に表れる。
またアメリカ人は景気が良いとやたらと車を買い替え、住宅を購入したがるので、経済指標の自動車販売数と住宅着工数に表れる。そして彼らは住宅を購入し持ち家の価格が上がると、自宅を担保にお金を借りてレジャーや消費にまわすので当然GDPに表れる。
先日発表されたアメリカの雇用統計、非農業部門の数字が予想した数字より下回っていた。報道ではアメリカは利上げに踏み切れないと騒いでいる。来週にはその答えは出るだろう。
僕も数字に自信はなかったが、ある公認会計士の方との出会いが僕の人生に変化をもたらした。その彼が僕によく言っていた。
「数字を取り入れて話したほうが信頼される。そして数字は嘘をつかない」
(東芝の決算の数字はでたらめで嘘ばっかりだったが…)
とにかく常日頃からしっかり意識して数字に接していないと、世界経済からはみ出してしまうことになる。
written by マックス
今週、株価のチャートを眺めているとたくさんの悲鳴が聞こえた。
数ヶ月掛けて株価はジリジリと、そしてコツコツと値を上げてきたが、チャイナリスクで一瞬に暴落してしまった。そのスピードには心底驚いてしまった。
株式投資を始める前は新聞などで株価暴落の記事を見ても、そう気に掛けなかった。しかし株式投資を始めみるみる降下していく株価を目の当たりにすると、焦燥感に駆られてしまう。
僕は暴落の寸前のきな臭い匂いを感じ一先ず市場から逃げ出した。しかし親しい取引先の方は逃げ遅れ暴落に巻き込まれてしまった。彼は自分が保有している株は必ず上昇すると信じ、近視眼になりすぎた。そして世界全体の市場を注視していなかったし、市場にショックがあっても軽く考えていたようだ。
「木を見て森を見ず。」
株式投資を例えると株式市場という森の中で、美味しい樹液を含んだ木を探し、多くの敵と争いながら美味しい樹液をたらふく吸うことに似ている。そして周りを窺わずに集中し樹液を吸うことに夢中になりすぎると、森全体が火事になっていても、そのことに気付かず逃げ遅れて丸焦げになってしまう。
親しい取引先の方は樹液を多く含む木を捜し求め、ある木を見つけ樹液を吸っていた。僕が何か焦げる匂いがすると何度も教えても、彼は安心してその木に執着して留まっていた。僕は彼に別れを告げ一旦森を離れることに。
今週の世界同時株暴落で株式市場という山は大火に包まれ山火事に。それでも彼は森から逃げず、その木から必ず樹液が出ると必死にチューチュー吸っていた(笑)
結局、彼は丸焦げになり命からがら逃げ出してきた。
株はとにかく奥が深い。
日本経済はもちろん世界経済も知らなければならない。それに経営学や心理学も学ばなければならない。そして己の欲求や恐怖と戦わなければならない。
彼は傷ついた心と身体を癒しながら、チャンスを待っている。
written by ベルハルト
中国天津で起きた大爆発の映像には驚いた。あの爆発を目の当たりにすると、全身とんでもない衝撃を受けるだろう。閃光、爆音、そして爆風…。
ちょうど終戦記念日も近かったので、あの映像で戦争体験をした方は戦時中の爆弾が破裂する光景と重なった方も多かっただろう。
あの天津の大爆発で死者の数は100名を超え、未だ行方不明者も数多くいる。また周辺の多くの企業は建物が破壊され、自動車メーカーは生産した自動車まで破壊され甚大な被害を被っている。しかも現場周辺で有毒物質や有毒ガスまで発生しているようで、復旧までかなり時間がかかるだろう。
爆発から1週間ほど経つが中国政府はおおよその原因すら発表していない。中国政府は都合の悪いことは全て隠蔽する国だから仕方ないのだが。企業や住民が被った損害は補償されるのだろうか。
そもそも中国は一党独裁政権で野党がいないため国会で問題追及などされないし、情報は全て現政党にコントロールされている。
政府が発表する経済指標なんて全く信用できない。もし今の政府に反発して多くの国民が立ち上がれば殺されるか、または中国政府は問題をすり替え国民の怒りを国外に向けさせるだろう。そうなると戦争までも起こしかねない。ひょっとすると天津の大爆発も何か裏があるのではないだろうか…。
今週も中国株式市場は大混乱し、世界経済に悪影響を与えている。いずれにしても21世紀の世界を大混乱に陥れる起爆装置は中国にあるように感じる。
カントリーリスクを考えずに大きなマーケットに夢見て中国に進出した多くの企業は相当痛い目に遭っているだろう。思いつきや他人の話を鵜呑みにして起こしたアクションは痛手を被る。自分の目で時間を掛けて見て回り、しっかり調査や研究し判断しないと失敗することになる。
天津の大爆発で天津名物の甘栗は大量にできなかったのだろうか。
written by マックス