数年ぶりに、お取引先である特許事務所の方が弁理士の国家試験に合格した報告で、うちの事務所を訪ねて来てくれた。彼はご年配だったので、てっきり弁理士の資格を持っていると思い込んでいたが、資格を持たずに特許事務所の事務職員として働いていたそうだ。
失礼ではあったが、年齢を尋ねてみると65歳になったと、恥ずかしそうに応えてくれた。更に過去何度、弁理士試験を受けたのか尋ねてみると、彼は「出来が悪いのもので…」と断り、8回も挑戦したことを教えてくれた。
「へー」僕はとにかく感心してしまった。
彼のひとつのことに挑戦し続けるその姿が逞しく、そして羨ましく感じた。年齢を重ねても勝ち取った自分の誇りに充分満足しているようだった。果たして僕が65歳になった時にひとつのことに執着し、それに挑戦し続けることができるだろうか…。
今年は冬季オリンピックがあり、何かとメダルの話題も多かった。何にしてもメダルを獲ることは簡単ではない。茨の坂道を登っていくようなものだろう。
人生の中で自分の目標を明確にし、失敗しても諦めずに挑戦し続け、その目標を達成する。そして自分の目標だったメダルを獲得できれば、何と幸せなことだろう。そのメダルに形が無くても…。
彼はやっと国家試験に合格し65歳で晴れて弁理士になった。彼は国家資格というメダルを胸にこれからも仕事に打ち込んでいくのだろう。まるで青春時代に戻ったよう清々しい気持ちで…。
彼に心から拍手を贈りたい。
written by ゴンザレス
僕は冬の間は乾燥肌で苦しむ。ようやく乾燥肌の痒みが治まってきた。肌の痒みが治まることで春を感じる。本来であれば乾燥肌も治まりのんびり花見といきたいのだが、年度末、月末に増税も重なって日本中が慌しい。
来週から消費税が上がる。増税されることで、小売店などはプライスカードの付け替えなど、猫の手も借りたいほど忙しいだろう。逆に消費者も買い貯めで忙しいようだ。そこまでして商品を買い込まなければならないのだろうか…。きっと増税後は消費が落ち込み、価格競争が再燃し価格が下がると僕は考えている。
小売店は駆け込み需要を喚起することために、ギリギリまで消費者を煽っている。そんなに煽って今期の利益を拡大させれば3月末決算の企業は法人税も増えてしまう。何だか日本中が踊らされている感がする。
企業の数字は凸凹が無く右肩上がりで伸びていくことが望ましい。来期は増税の反動で多くの企業の数字は落ち込むだろう。景気を多くの人が見守っている。しかし景気に頼っていては企業としての実力は無いに等しく、まさに他力本願だ。
景気や為替の相場に左右されない企業を目指さなければならないのだろう。
4月からは新年度だ。どんな年度になるのだろうか…。
桜は今満開だ!
written by マックス
30年ぶりに仕事で京都に出かけた。簡単に言えば修学旅行以来だ。
修学旅行では金閣寺、清水寺、平安神宮とお決まりの観光地を回った記憶があるが、今回は仕事で出かけたこともあり、30年前と全く違い『飲み歩きの京都』になった。
さぁ、大人の修学旅行の始まりだ。取引先の方と花見小路を中心に料理店を回った。京都は先の大戦で戦火を免れたことで昔ながらの建物が多い。日が暮れかけた花見小路の路面店の赤いちょうちんに灯がともり、舞妓さんが石畳を歩いていく。学生の修学旅行ではまず見ない光景だろう。
ガラガラと店の戸を開けると、店の中から「おいでやす~」と声がかかる。カウンターに座り値段が書いていないメニューに手を伸ばし、酒と肴を注文する。最初は品良く飲んでいるのだが、酒が進むと少しずつ声が大きくなり、カウンター越しの板前のお兄さんや、配膳のお姉さんに話しかけてみたり、まるで常連のような顔で酒を飲むんでいる。大将と目が合ったりするとまた少し静かになる。腹も膨らみ、締めはちりめん山椒のお茶漬けだ。あまりの旨さに山椒ちりめんをお土産にしてもらった。
その後、近くの和の雰囲気が漂うバーに足を運び、ウィスキーを飲む。2軒目は1軒目よりも常連のような顔で飲む始末。そして夜もかなり更けラーメンを食べてお開きになった。
毎度思うのだが、何で何軒も飲み歩かなければならないのだろう。結局、どこで飲んでも同じなんだ。
written by ジェイク