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2022年03月11日

愛犬Q次郎はロングヘアーのミニチュアダックスで、毛をカットしないと全身の毛は長く伸びてしまう。夏場はQ次郎が熱くないようにペットショップで全身の毛を5分刈りに短くカットしてもらうが、冬場は寒いようなのでカットをせず毛を伸ばしている。先週末、ようやく春めいてきたので毛が伸びたQ次郎の毛を僕がカットしてやることに。

Q次郎は随分と毛が伸び体はモコモコとしており両耳の周りには毛玉もできていた。早速、Q次郎をベランダにあるテーブルの上に乗せ犬用のバリカンでカットを始めた。Q次郎は毛をカットされることが苦手で抵抗するため好物のジャーキーを少しずつ与え宥めながら毛をカットするが、その間、僕は無理な姿勢で腰に負担が掛かる。悪戦苦闘しながらやっと体の毛の半分ほどカットしたところで、突然、僕の腰に激痛が走った。その痛みは以前ギックリ腰になった時と同じ痛みだった。
「あっ…、やってしまった…」

土曜日の午後だったが直ぐに馴染みの整骨院に電話を掛けると、まだやっていると言うので、僕はQ次郎のカットを止め整骨院に急いで向かった。
「実はベランダで犬の毛をカットしていたら、急に腰に痛みが走って…」
「体が冷えたんでしょうね~。とりあえずベッドにうつ伏せになって下さい」
先生は僕の腰をゆっくり指で押しながら腰の辺りを確認していく。
「骨のズレは多少あるのでギックリ腰になる一歩手前ですね。アイシングして腰を冷やしましょう」
僕は30分ほど保冷剤で腰を冷やし、その後、腰をテープで固定され湿布を貼られた。
「1週間は安静にしとかないと、さらに酷くなって痛みは長引きますよ!」
「…」

自宅に戻り痛い腰に手を当てながら玄関のドアを開けると、Q次郎がリビングから駆け寄ってきて尻尾を振りながら僕に飛び付く。
「どこに行っとったと?早く遊ぼう!」
Q次郎はまるで僕にこう言っているようだ。僕はQ次郎にこう言った。
「お前がおとなしく毛を切らさんけん、腰を痛めたと。1週間は安静にしとかないかんけん、一時、遊ばれんと!」
Q 次郎は体の毛の半分をカットされ中途半端な状態だが僕はカットすることを断念した。
中途半端に毛をカットされ、小汚いQ次郎は毎日遊ぼうとせがんでくる。
「…」

2022年03月04日

戦争が続いた暗黒の20世紀を世界は反省し平和を望む21世紀に入ったが、また世界に暗雲が立ち込めている。

プーチン大統領は禁断の核兵器を口にロシア軍をウクライナに侵攻させた。当初、プーチン大統領は小国のウクライナが直ぐに降伏しウクライナを掌握できると予想していたようだが、その予想は大きく外れた。
アメリカの情報機関は「ロシア軍がウクライナに侵攻した場合に首都キエフは2日で陥落する」と分析していたが、ウクライナのゼレンスキー大統領は勇敢に国民の先頭に立ち徹底抗戦を呼びかけ、ウクライナ国民は武器を持って立ち上がりロシア軍に激しく抵抗している。ロシア軍がウクライナに侵攻して1週間経つが首都キエフは未だ陥落しておらず、ロシア軍は苦戦している。
また欧米はロシアがウクライナに侵攻すると直ちにウクライナ支援を表明し、ウクライナへの武器の供給を始め、ロシアへの経済制裁を発表した。大手銀行国際決済システムのスイフト(SWIFT)からロシアを締め出し、ロシア機のEU領空の飛行も禁止した。ロシアは金融と物流の流れを遮断され世界から孤立を深め、ロシア通貨のルーブルが急落しロシア国内でインフレが加速している。
さらにロシア国内では「兄弟国家」と呼ばれるウクライナと全面的に戦うことに反発する国民が多く、反戦デモが国内で拡大しプーチン大統領への批判が高まり約6,000人のロシア市民が拘束された。これはプーチン大統領の苛立ちと焦りからなのだろう。

いつの時代も間違った指導者に権力が集中すると、その指導者の偏った思想が肯定され、反対の思想は弾圧され抑え込まれる。またその指導者は権力を維持するために暴君となり世界を混乱に陥れる。
暗雲が立ち込める今、大切なことは世界中の人が多様性を受け入れ大きな心で地球と共存していくことだ。自然界では動物も植物も多様性を受け入れ共存している。

学生の頃、アメリカでホームステイをしたことがある。
ホストファミリーが僕を大自然の中のキャンプに連れて行ってくれた。雄大な自然の中でホストファミリーとBBQを楽しんでいる時、ホストファミリーのパパが僕にこう言った。
「Have a big heart like great nature!」

2022年02月25日

今週、プーチン大統領はウクライナへの攻撃を選択し、軍をウクライナへ侵攻させた。この選択は将来どんな結果を招くのだろう。多くの人はプーチン大統領のように世界規模での大きな選択をするわけではないが、毎日、選択の連続の中で生きている。

2月26日は以前、僕が勤めていた会社が倒産した日だ。その日の朝、僕はいつものように支社に出勤し席に着くと、上司から本社からの指示で全員午前中は外出せずに事務所で待機するように言われた。
「何かあったんですか?お得意とアポが入ってるんですよ!」
「本社から指示だ。何か重大な発表があるようだ」
「何の発表ですか?」
「…」
上司はそれ以上何も語らなかった。僕は仕方なくお得意に連絡し、その日のアポイントを急遽キャンセルした。半年ほど前から勤めていた会社の経営状況が良くないと耳にしていたので、本社の発表内容を僕は推測できた。

昼前に本社からFAX送られてきた。FAXの内容は社長から社員への通達で、上司がその内容を読み上げた。
「本日をもって全社員を解雇する」
社長は会社の破産申請を選択し、午後に裁判所に出掛け破産申請手続きを始めた。その後、どこで知ったのか多くの取引先が事務所に押しかけ、僕等に状況説明を求めてきた。またリース業者が事務所に押しかけリースしていた備品や什器に差し押さえ、リースしていた3台の社用車を持ち去った。
それ以降、解雇された社員はそれぞれ人生で大きな選択をする。

人は日常の中での些細な出来事から、人生のターニングポイントになるような大きな出来事まで常に選択を繰り返し生きており、その連続する選択で人生は大きく変化する。一方、人は大きな選択をすることで変化することも恐れてしまう。

数年前、倒産後に再就職を選択した後輩と酒を飲んでいると、彼はこう言った。
「あの時、再就職せず独立を選択していれば、今とは随分違っていたのかもしれません…」
「今からでも独立は遅くないんじゃないの?」
彼は今も独立することを選択せずに働いている。

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