人間の欲に関して考えさせられることがあった。人間の欲は計り知れないものだとつくづく思った。そう思い、周りを見渡すと欲深い人がそこにも、あそこにもいる。
「有り余るほどお金はあるのに、まだ必要なんですか?」
つい、そう尋ねたくなってしまう。
そういう人に限って驚くほどケチで公私混同が著しい。ある企業のトップは自宅の生活用品はもちろん、ペットの食事代まで会社の経費で落としているという。この場合の経費はペットとの交際費になるのだろうか?(笑)
個人事業主であれば理解できるのであるが…。
京セラの会長である稲盛さんの執筆された本にこう書いてあった。
「トップは私欲を絶たなければならない」
私欲を絶つということは我慢することで忍耐力が必要だ。多くの企業のトップはどれだけ、私欲を絶っているのだろうか。
僕の祖父はボケないために多少の欲が無いといけないと言っていた。色気などの性欲についても必要だと言っていた。(笑)きっと祖父の言っていた欲は小さくてかわいい欲だったのだろう。例えば綺麗な女性を見ると、鼻の下を伸ばし目で追うくらいのかわいい欲だったのだろう。その欲のお陰か、僕の祖父は長生きし他界するまでボケなかった。
稲盛さんの言う「私欲を絶つ」これは僕のような凡人には難しい。でも小さくてかわいい欲望は元気に生きていくうえで必要なのかもしれない。
欲深い人の顔を見ると、なぜかディズニー映画の「アラジン」に出てくる悪者キャラクターのジャファーに見えてしまう。計り知れない欲望はきっと己を滅ぼしてしまうことになるのだろう。ジャファーの結末もそうだった。
written by ジェイク
先の大戦中、多くの日本人兵士がアジアの灼熱の地で、青い空を見上げ国旗掲揚し、どれほど遠い祖国を想ったことだろう。今の時代「祖国」と言う言葉を使う日本人は減ったように思う。それだけ日本人としての誇りも希薄になっているということなのだろうか。
毎年、終戦記念日が近づくと多くのメディアが当時の記録を報じる。その記録の中で多くの兵士の手紙や遺書が紹介される。その手紙や遺書の中には「祖国」という文字が多く記されている。
多くの兵士が祖国日本のために、祖国日本の未来を信じ、自ら命を犠牲にした。その悲惨な過去の上に今があり、歴史は地層のように積み上げられていく。
しかし人類は過去の教訓を学ぶことなく同じ失敗を繰り返す。あれだけの悲惨な過去があるにも係わらず、今も世界中で戦乱の火が絶えない。
スポーツの世界大会を海外で観戦したことがある方なら、異国での国旗掲揚に立ち会ったことがあるだろう。しかし多くの方はその場面に立ち会うことはないだろう。
日本での国旗掲揚と海外での国旗掲揚では、はるかに感じるものが違う。海外での国旗掲揚に立ち会うと、自然と「祖国」を想うことができる。
先日、ボランティア活動のために出かけたカンボジアの小学校の小さなグランドで、国歌を流しての国旗掲揚が行われた。ゆっくりと、ゆっくりと日の丸が真っ青な空に昇っていく。皆、自然と姿勢を正し、日の丸の旗を凛とした視線で追う。日本人としての誇りを強く感じた。
「祖国」を愛した多くの犠牲を決して無駄にしてはならない。
written by ベルハルト
毎年7月15日の早朝に山笠のフィナーレである「追い山」が行われる。追い山が終わった静かな福岡に5日間のカンボジアでのボランティア活動を終え、ヘトヘトの身体に鞭打って僕は日本に帰国した。カンボジアは日本よりも暑く湿気も多い国だ。福岡に帰って来ると涼しく感じられた。
カンボジア滞在は短いものであったが、滞在中は全く和食を口にしていない。日本に戻るとやはり和食を口にしたくなる。そう言えば馴染みの天ぷら屋のご主人が、天ぷらは夏の食べものだと言っていたことを思い出した。天ぷらのチリチリと揚げる音が涼しく、夏は天ぷらに合う食材が多いからだそうだ。
早速、僕は天ぷら屋に出かけ、お好みで天ぷらを注文し冷えたビールも頂いた。
「旨い!」
カンボジアの町では「味の素」の文字を良く見かける。驚いたのは露店に売られていた1キロや2キロの袋に詰められた「味の素」だ。アジアで「味の素」がよく利用されていることは知っていたが、あんなに大きな袋で売られていることに驚いた。
カンボジアのガイドからこう聞かされた。
カンボジアでは今も自然の中で、自給自足の生活をする貧しい人が多くいる。
彼らが化学調味料の「味の素」を使って調理したものを口にすると、頭痛が起こり嘔吐してしまうそうだ。僕はアンチ「味の素派」で「味の素」を多く摂取すると胸焼けが起こり、胃腸の調子が悪くなる。カンボジア滞在中はずっと胃腸の調子が悪く、胃腸薬を毎日服用していた。恐らく大量に使用された「味の素」が原因だろう。
「仕込みには5時間ぐらいかかるっちゃんね」馴染みの天ぷら屋のご主人が言った。
「そげんかかると?野菜ば切るくらいやろ?」僕が尋ねると、
「何ば言いいよーと。天つゆやら味噌汁に使う出汁ば取ってくさ、米磨いだり大根おろしば擦たり、とにかく山ほどすることがあるったい。海老とかくさ、毎日200尾ほど皮ば剥きよるけん、今までに200万尾くらいの海老を捌いとろうやぁ。俺は海老にたいがい怨まれとろやー。ハハハハハ!」(…凄い)
化学調味料などを使うと簡単に美味しい料理ができあがるが、逆に簡単に自然の味が壊される。
やはり自然の食材に手間隙かけた料理は旨い。
written by ベルハルト