ついこのあいだまで正月気分だったが、早いもので1月も後半になり新年会などの飲み会も落ち着いてきた。
先日、福岡の歓楽街である中洲に出掛けたが、閑古鳥が鳴いているような状況で全く賑わいがない。歩道には客を誘う飲み屋の客引きが目立ち、路上には客を待つタクシーが空車で列を作っている。まるで祭りの後のように感じられた。
昔、中洲と言えば多くの客でごった返していた。また帰りのタクシーを拾うにも苦労した記憶がある。少子高齢化、膨大な社会保障費、景気低迷など、多くの問題を抱える日本の姿が夜の歓楽街にも透けて見える。
あと10年もすれば随分と中洲の景色も変わっているだろう。
このあいだまで就職氷河期と言われていたが、近ごろ新卒市場は活況で売り手市場のようで、複数社から内定をもらった学生が就職先の企業を選んでいるそうだ。これからの日本を考えると慌てて就職しなくても良いのではないだろうか。
東京オリンピックが終わると、日本経済は破綻に向けて加速するように思える。また活断層の上に位置する日本は地震のリスクも非常に高い。
思い切って世界に飛び出し、語学力を磨いたり、世界を見聞して新しいものに触れたりして視野を広げるのも良いだろう。そして世界で生きるための技術や貪欲さを身につけたほうが良いのではないだろうか。
戦後、日本の復興は奇跡と言われる。日本復興のために多くの日本人が汗を流し懸命に働いた。しかし、それだけで復興できたとは思えない。当時の中国政府による政策の失敗や、朝鮮半島での戦争など時代の大きな力が関わっている。ひょっとすると復興は偶然だったのかもしれない。これから先、経済が成長するという奇跡は起こらないだろう。
将来、中洲という歓楽街は残っているのだろうか…。
written by キャサリン
今年も始まったばかりだが目を覆うような痛ましい事件が続いている。まるで今年1年を占っているようで恐ろしい。
フランス・パリにある新聞社に武装した男が押し入り、そこにいた幹部や警察官など十数人を殺害した。またナイジェリアでは多くの人が賑わう市場で、爆弾を巻きつけられた少女の身体が遠隔操作で爆発し、多くの人が亡くなった。その数日後にも同じように爆弾が巻かれた女性が爆発し、ここでも多くの人が亡くなっている。
無差別に多くの人を殺そうとする神経が僕には分からない。まして幼い少女の身体に爆弾を巻き付け、遠隔の起爆装置で少女ごと爆発させるなんて、人のやることではない。悪魔の仕業としか考えられない。
宗教問題や民族問題の一言で片付けられない。とにかく惨酷で悲しい事件だ。人はどうしてこんなに恐ろしいことができるのだろうか。破壊的ではなく、もっと建設的な考え方ができないのだろうか。
犠牲になった人たちは、朝、目が覚めた時にこの惨状を全く予想していなかっただろう。人の運命なんて全く分からないのに、世界中の多くの人が安全は担保されていると思っている。
今年は世界中でテロなどの脅威が増すだろう。また世界経済も非常に不安定な状況だ。たくさんの苦難が訪れても明日が来ることを世界中の人が信じている。
爆弾を巻きつけられた少女もまた明日が来ることを楽しみにしていただろう。
今年も日曜始まりの手帳を探して購入した。
僕も明日が必ず来ると確信しているので、その新しい手帳に少しずつ予定が埋まっていく。当然、明日が来なければ手帳に予定など書かない。
フランスのテロ事件の犠牲者を悼むため、パリ市民の大行進がテレビで写っていた。世界中の全ての人に素敵な明日が訪れるように切に願う。
written by マックス
いつの頃からか大晦日の夜に、近くの寺で除夜の鐘を突くことが恒例行事となった。そして毎年繰り返し行っていると、験を担いでしまい、遂には仕来りになってしまった。
この寺では紅白歌合戦を住職一家で見ているようで、毎年、紅白歌合戦が終わらないと除夜の鐘を突き始めない。僕らが除夜の鐘を突いて家に戻ってくる頃には、既に年が明けてしまっている。それから蕎麦を食べるので年越し蕎麦というよりも、年明け蕎麦になってしまう。
昨年のことである。
この寺に電話を掛けて、何時から除夜の鐘を突くのか尋ねてみた。
「紅白歌合戦が終わった頃からですかね~」
と、適当な返事が返ってきた。
毎年多くの人が鐘を突くため列を作って並んでいるのだが、今年は真っ先に突いて年を越す前に家に戻ろうと思い、甥っ子を連れて少し早い時間からその寺に出掛けた。寺に着いた頃には数名が既に集まってきていたが、まだ列ができていなかったので、幸い一番に並ぶことができた。
しかし寒い大晦日の夜に僕らは並んで待っているにも関わらず、住職の家族は暖かい部屋で、紅白を見ながら年越し蕎麦でも食べているのだろうと思うと、何故か腹が立ってきた。心の中で呟いた。
「仏の道で生きているのだろ!紅白歌合戦見ている場合か?」
たかが僕と甥っ子の二つの鐘の音くらい気にすることかと、住職には無断で、甥っ子と鐘を突くことに。住職に無断で鐘を突くことに戸惑っていた甥っ子の背中を押してやった。
甥っ子は勇気を出して思い切り鐘を突いた。
『ご~ん』
続いて、僕が鐘を突く。
『ご~ん』
そうすると僕らの後ろに並んでいた人も順番に鐘を突き始めた。僕らが寺を後にする頃に驚いた住職が家から飛び出してきた。
「誰じゃ!勝手に鐘を突いとるのは!!」
と怒鳴りながら順番に鐘を突いている人を叱っていた。
今年は勝手に除夜の鐘を突かずに住職に従い鐘を突いた。
あまりの寒さで翌日体調を崩し高熱で寝込んでしまった。
written by ベイダー