テレビ、携帯電話、それにタブレットの警報音が一斉に鳴り出した。携帯電話とタブレットはいつも音が鳴らないようにマナーモードに設定しているので、警報音が鳴り出した瞬間、何が起こったのか全く理解ができず、その数秒後に大きな揺れを感じた。
テレビからは熊本にある町が震源地であるとアナウンサーが話しているが、夜のことだったので、被災地の様子がはっきりと分からない。
「大きな被害が出ていなければ良いが…」
翌朝、テレビから熊本の被災地の映像が飛び込んできた。会社に出て直ぐにテレビ局に出稿スポンサーのCM状況を確認し、お得意先に状況を報告。同時に相談のうえCMをACに差替える作業を粛々と行った。数年前の東日本大震災時の頃を思い出した。当時もACの差替え対応で本当に大変だった。
そしてACのCMを多く目にすると妙に重い気分になってしまう。
週末、殆どのテレビ局では熊本地震の特番が編成されており多くのCMはACに差し替えられていた。その特番では多くの悲惨な映像が流れていたが、中には崩壊した家屋の中から生後間もない赤ちゃんが無事に救出されたと嬉しい報道もあった。
不安と恐怖の中で心温まる出来事は多くの人に勇気と希望を与えてくれる。
遠方の親しい数人の方から心配の連絡をもらった。
「地震大丈夫ですか?揺れたでしょう?何か必要な物があったら遠慮なく言って下さい!」
「大丈夫!普段から酔っ払って体が揺れているから問題ないよ」
そう返した。
気にかけてもらって本当に有難い。こんなときに連絡をくれるのは、会うと決まって夜通し酒を飲んでいる連中だ(笑)
被災された多くの方が早く日常の生活に戻れること心から願っている。
そして雄大な阿蘇の大自然を心安らぐ風景だと、受け入れられる日が早く来ることを願っている。
written by モンコ