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広告は良薬として
2016年03月11日

現代人は寝ているとき以外は多くの広告に晒されている。
家ではテレビ、ラジオ、新聞、インターネット。外出すれば屋外サイン、それに電車やバスにも広告が溢れている。広告会社は儲けのために、そして広告主は自社商品をより多く販売しようと広告枠を奪い合っている。そこまでして常時、消費者を洗脳しなければならないのだろうか。僕も同じ業界に身を置いているものの、冷静に考えるとおぞましい。

商品に個性があり完成度が高ければ広告をしなくても良いのではないだろうか。広告を大量に出稿している企業の商品は個性が無く、商品のアイデンティティが乏しくコモディティ化しているものが多い。広告を考える前に商品を深く考え、その商品に発信力を持たせるべきではないだろうか。

広告を投下せずに売れている商品は独自性があり、他の商品では代用がきかない。また商品力があるので顧客の満足度は非常に高い。そしてその企業で働く従業員は、その商品の大ファンであり愛社精神が強く商品知識も豊富だ。彼らは自ら喜んでその企業や商品を社会に発信する。その情報は身近な家族や友人に広がり、その後、大きなサークルを形成し社会に伝播されていく。
そのような企業では良い企業風土が育まれ、更に高い理想を追求する企業へと進化していく。良い企業風土は人手不足の時期でも人員確保が容易だ。
まさに企業と従業員、そして社会との良いサイクルを生み出している。
広告に頼りすぎている多くの企業はもう少し原点に立ち返り、この正しいサイクルを見直すべきではないだろうか?

広告は良薬として副作用無く利用しなければならない。
良薬でも使い続けると効果が薄れ、更に強い劇薬を使わなければならない。劇薬もまた使い続けると効果は薄れてしまう。そしてついには麻薬に手を出してしまうことに。
そして麻薬中毒のその先に待っているものは…先日、逮捕された元プロ野球選手のように、いずれ我が身を滅ぼしてしまう。

written by マックス


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