下流老人
2015年09月25日
「下流老人」という言葉を最近よく耳にする。
「下流老人」とは貧困生活を送っている老人のことで、先日出版され話題になった本のタイトルだ。この本は貧困老人の生活を紹介しており、将来そうならないための自己防衛策や国にこの問題の解決の糸口も提言している。そして最近では「下流老人」の予備軍となる「下流中年」と言う言葉まで耳にするようになった。
朝のテレビの情報番組で「下流老人」の特集をやっており「下流老人」とされる方に取材をしていた。総預金残高が何と700円程度しかない方や、光熱費を払えず電気もガスは止められており、日が暮れ真っ暗の中で生活している方など数人が取材されていた。
取材を受けていた方は皆仕事に励み決して怠けて生きてきたわけではなく、ごく普通の幸せな生活を送っていたが、それぞれ人生の中盤に大きな転機が訪れ、そのあと貧困と言う奈落の底に転げ落ちていったそうだ。
その転機は離婚、大病、勤めていた会社の倒産…。どれも人生においてインパクトのある大事件で誰にでも起こりえることだ。そして皆、口々に年金だけでは生活できないと語っていた。
何とかならないのだろうか…。
将来を考えると誰でも下流老人の生活が訪れる可能性がある。
元気なうちに将来を見据えて手を打っておく必要がある。今は昔のように銀行の定期預金にお金を預けていればしっか利子が付いていた時代ではない。そのためには人生を長期的に設計し、投資など多くの知識を身につけていかなければならない。
そして同時に「入るを量りて出ずるを制す」ことを心がけなければならない。
その時になって慌てても手の打ちようがなく手遅れになってしまう。
「下流老人」
何とも哀れな言葉なのだろう…。
written by キャサリン