リップサービス
2015年04月17日
先日、あるメディアの広告大賞の表彰式に出席するために東京に出かた。表彰式にはナショナルスポンサーの責任者や広告業界の方が多く出席していた。
表彰は各メディア部門などに分かれており、表彰されていた企業の数は約30社。ステージで受賞した広告主が表彰され、それぞれの部門の最優秀広告作品がその場で公開された。
僕の率直な感想は広告出稿量に準じて賞を授与しているように感じられた(笑)。
受賞作品は多額の制作費をつぎ込んで作られたものばかりで、確かに大音響の中、大画面で受賞作品を観ると、中には感心するものあった。
しかし消費者は日常生活の中で広告に接触しており、決してこのような環境や状況で接触しているわけではない。また、多額の広告制作費を費やした作品が表彰されることにどこか違和感を覚えた。
広告は企業や商品の売上拡大を目的に投下されるわけで、その広告で売上がどれだけ増加したのか、また客数が増えたのか、その辺もしっかり検証して欲しいと感じた。いくら広告制作費を掛け素晴しい広告であっても、売上に貢献しないものは全く意味がない。せめて部門の中に売上増加広告部門があっても良いと思う。
グランプリに輝いて大手家電メーカーの作品、テレビ部門で最優秀賞を受賞の飲料メーカーのCM…。結局、広告出稿量はどのくらいだったのだろう。その広告の費用対効果はどうだったのだろう。
また広告を作品と捉え、その作品に賞を贈るのであれば、もっと多くの消費者を審査員として参加させ冷静に客観的に審査をしてもらいたい。
まるで大口出稿スポンサーを持ち上げ、リップサービスをするための表彰式に見えた。
written by マックス