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第3の居場所
2015年02月20日

最近、自宅や職場ではない第3の居場所を求めて、小さな酒場を利用する人が増えているそうだ。カウンター席に座り、店主や初対面の隣客と会話をしながら楽しく酒を飲むという。自宅で家族と居ると窮屈な時もあり、職場だと緊張感の中に身を置いて居るので、第3の自分だけの落ち着ける居場所を求めているそうだ。
またネット社会というデジタルの世界で日々生活しているので、アナログの世界に身を置きたくなるという。

逆に大手居酒屋チェーンの業績は低迷している。価格は安いがマニュアル通りの接客で、メニューも変化がなく、直ぐに冷凍商品だろうと想像がつくメニューが並ぶ。どこかデジタルのような感じを受けてしまう。学生の頃や就職したての頃は良く利用していたが、それ以降全く利用していない。

携帯電話にも変化が起きている。最近、ガラケーの販売台数が伸びている。家でも仕事でもパソコンを利用しており、デジタルから解放されたいという。またスマホだと料金も高く機能も複雑で、電話とメールさえできればいいそうだ。

時代はまるで時計の振り子のように変化する。アナログからデジタルへ、そしてデジタルからアナログへ。アナログの時代に大きく戻ることはなくても、心の中でどこかアナログを求めているのかもしれない。

馴染みの店で店主や馴染みの客と一杯やり、店主にビールなどを勧めると、お返しにちょっとした肴を出してくれたりする。

暦の上ではもう春だ。
久しく出掛けていないあの店に顔を出してみようか。

暖簾をくぐりドアを開けると
「あらっ!いらっしゃい!」
そう声が飛んでくるだろう。

written by 彦之丞


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