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値打ち
2013年10月11日

数人で食事をしている際に、残りの一切れをみんなで譲り合う姿をよく目にする。
特に若い女性の食事会ではよく見かける。また会社の上司と部下が集まった食事会でも、上司が部下に気遣い、また部下も上司に気遣い残った一切れを譲りあっている。どちらも傍から見ていて微笑ましい光景だ。

しかし、こと金銭授受に関してはそんなことは無いようだ。
金銭授受に関して、受け取る側は一度断ったとしても、再度勧めると素直に受け取るものだ。逆に頑なに最後まで断る人をあまり見たことがない。
最初に断るのであれば、最後まで頑なに拒めば格好良いのだが…。そこには本音と建前があるのだろう。喉から手が出そうなくらい欲しいものでも頑なに断り、欲を飲み込むくらいの精神に憧れてしまう。果たして僕はできるだろうか…

ボーナスの支給額を確定する際に、目標数字を達成していないスタッフに今後の期待を込めて多めのボーナス額を何度も提示したことがある。その際、初めは「そんなにいただけません」と拒むものの、再度その金額を勧めるとすんなり承諾し感謝に溢れる顔になる。しかし多くもらったからといって、その後の行動に変化が現れないから驚いてしまう…

僕の後輩たちは自分の値打ちを正確に理解し、その値打ちを自信をもってきちんと言える人になって欲しいと思う。また自分の値打ちが低い場合はそのことを真摯に受け止め、自分の値打ちを引き上げる努力を精一杯して欲しいと思う。

当然のことながら、食事の最後の一切れと金銭への欲では大きな違いがある。

written by マックス


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