あっ、と言う間に12月に入り、今年も残すところ3週間ほどだ。僕は大掃除で窓拭きを担当しており、いつもは年の瀬に慌しくやっていたが、時間に余裕ができた今は12月に入ると少しずつ窓拭きを行っている。うちはマンションの角部屋で壁3面に窓があり、7つも窓を拭かなければならない。
「そろそろ窓拭きをやらんといかんなぁ。もっと寒くなる前にやるか!」
ところで近頃は闇バイトなどの強盗事件が相次ぎ何とも物騒だが、先日は野生のクマまでスーパーに押し入り立てこもる事件が起きた。早朝、秋田市のスーパーに押し入ったクマは開店準備を行っていた男性従業員を襲いスーパーに立てこもったが、2日後に警察により無事捕獲された。
日本にいるクマは北海道に生息するヒグマと本州に生息するツキノワグマで、山岳地帯に暮らしている。クマは視覚や聴覚は然程優れていないが、嗅覚は犬の約7倍で人間の2,000倍にも及ぶという。またクマは時速40キロほどで走ることができ、脚の指には5本の長く湾曲した鉤爪があり、物を引き裂さくことや土を掘り起こすこと、また木登りにも適している。
そもそもクマはヘルシーな動物で、主に植物(ドングリなど)を好んで食べる雑食だが、ヒグマは鮭を好み動物食を摂る傾向が強い。クマは11月後半から12月にかけて冬眠に入る準備のため体に脂肪を蓄える必要があり、餌を求めて山中を移動する。しかし近年、山では餌が不足しているようで、仕方なく食べ物を探し求めて人里に出没し、農作物を食い荒らすなどの被害や人身被害も多発している。人間を襲い、人間の肉の味を覚えたクマは人間を餌と見なし人間を襲うようになるそうだ。
人間がクマに襲われる根本的な原因は、人間がなりふり構わず森林を開発したことでクマの生息地は狭くなり、クマの生息地と人間の生活域の緩衝地帯が機能しなくなっている。人間の行き過ぎた開発により生態系のバランスが崩れ、結局、人間がしっぺ返しを食らうことになる。自然を守り人間と動物が共存し暮らしやすい環境に戻さないと、さらに大きなしっぺ返しを食らうことに繋がる。
あいにく九州には野生のクマは生息していないので、クマに襲われることはない。おそらく本州と九州の間にある関門海峡は潮の流れが速いので、クマが海を渡ることができないのだろう。九州には動物園やクマ牧場で飼育されているクマと、熊本に暮らす「くまモン」だけだ。