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犯罪バイト
2024年10月25日

マンションは改修工事中で全ての窓の網戸を外していたが、工事は終盤に入り、網戸を取り付けることができるようになり、日中は窓を開けて過ごせるようになった。しかし夜は物騒なのでしっかり戸締りをする。

ところで関東周辺の住宅に男たちが押し入り現金を奪う強盗事件が続発し、8月以降、その件数は20件にも上る。一連の事件では、敢えて住人の在宅時に窓ガラスを割り室内に押し入り、住人に暴行を加え金品を奪うという凶悪な犯行だ。この事件は「闇バイト」と呼ばれ、SNSなど偽のバイト情報にアクセスした若者が実行役となり、凶悪な犯罪に加担させられている。バイトに応募した若者は個人情報などを指示役に知られ、犯罪に加担しないと家族に被害が及ぶなどと脅迫され犯罪に巻き込まれている。この事件は未だ指示役が捕まっておらず、指示役が捕まらないとこの凶悪な犯罪は収まらないだろう。「闇バイト」というより「凶悪犯罪バイト」だ。

以前、日本では財布を落としても多くは警察や駅などに届けられ、無事に手元に戻って来ることが多かった。外国人観光客からは、「戻ってくるなんて思わなかった。こんなことは自分の国では考えられない」といった感激や称賛の声がネットに溢れている。まだ良心のある日本人は圧倒的に多いだろうが、「闇バイト」のように簡単に犯罪に手を染める日本人も増加している。「闇バイト」に応募した多くは借金を抱えており、「貧すれば鈍する」と言うが、日本人の正直さや親切さを当てにした暮らしはこれから通用しないのかもしれない。

警察庁の発表した「令和5年(2023年)の犯罪情勢」によると、2023年の刑法犯認知件数は70万3,351件で、前年に比べて17%増加している。刑法犯認知件数は、2002年の285万4,000件をピークに、戦後最少となった2021年の56万8,000件まで、19年連続で減少していたが、2022年から2年続けて増加している。

若い頃、数万円の現金と免許証の入った財布を落とし、探したが見つけることができなかった。数日後、財布に入っていた免許証から僕の連絡先が判明し、警察から連絡があった。財布を受け取り財布の中を覗くと何ひとつ無くなっていなかった。警察に財布を届けてくれたのは女性の方で、その方の連絡先を警察から教えてもらいお礼の連絡を入れた。

「この度はありがとうございました。本当に助かりました。何かお礼をさせて下さい」

「いえいえ、当然のことをしただけです。お気持ちだけ受け取っておきます」

「それではこちらの気が収まりません…」

翌日、僕はその方に菓子折りを持ってお礼に出掛けた。

これからも美談溢れる日本であってほしい。


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