今週に入ると残暑は落ち着きエアコンを使用せずに過ごせるが、住んでいるマンションは改修工事中で外壁は足場に囲まれ夜は窓を開けて寝ることができず、エアコンを使用している。早く窓を開けて自然の風に包まれて寝たいが、改修工事が終わる頃は晩秋なので窓を開けて寝ると寒いだろう。僕の好きな秋なのに…。
ところで1980~1990年代は、多くの日本人が海外旅行に出掛け豪華なホテルに泊まりブランド品を買いあさっていたが、今では海外に出掛ける日本人よりもはるかに来日する外国人が増えている。街を歩くと中国人?それとも台湾人?や、韓国人などの外国人観光客を見掛ける。多くの外国人観光客が来日することで観光業や外食産業は潤い歓迎している。
来日する外国人観光客数は2005年には約673万人だったが、年々増加し2018年には約3,120万人まで拡大し、わずか13年間で4.5倍も増加した。その後、新型コロナウィルスの影響で外国人観光客は大きく減少したが、新型コロナウィルスが落ち着いた2023年には2,500万人まで回復した。そして2024年は昨年よりも増加が見込まれ、中でも中国、台湾、韓国の外国人観光客が増えている。
日本観光の価値が高まったことで外国人観光客が増えるのであれば嬉しいが、実際は日本の国力が低下し円安が進んだことで、日本での観光や買物が安くでき外国人観光客が急増している。
昨今、OECD(経済協力開発機構)の2020年のデータによると、日本人の賃金は韓国よりも低いことが判明した。日本の平均賃金はOECD加盟35カ国中22位で、19位の韓国よりも年間で38万円ほど低いそうだ。このOECDの賃金調査は名目の賃金ではなく「購買力平価」で、「そのお金でどれだけのものが買えるか」という金額を指している。「購買力平価」は賃金とともにその国の物価が反映され賃金での購買力を比較しているもので、日本人は韓国人よりも38万円ほど生活が厳しいことになる。さらに2021年には日本はさらにランクを落とし24位で、日本の賃金はOECD全体の平均よりも年間1万ドル(140万円)ほど低く、先進国の中では低賃金国になっている。
「茹でカエル」カエルは熱いお湯の中に入れると、耐えられずにお湯から飛び出してしまうが、水の中にカエルを入れ徐々に温めると茹で上がって死んでしまう。これは緩やかな環境変化に気づかず致命的な状況になることの例えだが、日本人は「失われた30年」の間に「茹でカエル」になってしまったのかもしれない。 日本の若者も「茹でカエル」にならないために、海で閉ざされた小さな島国から飛び出し、もっと広い世界から日本を見つめる必要があるのではないだろうか。