今週、例年より2週間ほど遅れて福岡は梅雨入りし、「博多祇園山笠」のフィナーレを飾る「追い山」が行われる7月15日頃、梅雨が明ける。以前は蒸し暑いこの時期もスーツを着て仕事に出掛けていたが、今はTシャツに半ズボンで過ごしているので気が楽だ。
ところで梅雨の時期だが、今週、2晩続けて就寝中に蚊の襲撃を受けた。腕や足が痒くて目を覚ますと、暗闇の中、耳元で小さく細い「ブ~ン」という嫌な音が聞こえた。直ぐに飛び起き照明を付けたが蚊の姿は見えない。痒い箇所を見ると赤く小さく腫れており痒み止めを塗り照明を消すと、再び耳元であの嫌な音が聞こえた。再び照明を付けて蚊を探すと、天井近くの壁に身を潜めていたので、そっと近づき蚊を叩き潰した。壁には潰れた蚊とさっき吸った僕の血が付いた。
「ちっ、ざま~みろ!!」
実は血を吸うのはメスの蚊で、オスの蚊は血を吸わない。蚊はオスもメスも普段は花の蜜や木の樹液など甘い糖分を吸って生活しているが、メスは産卵時期に卵を産むために必要なタンパク質を摂取するため吸血するという。蚊は人や動物などターゲットをどのように見つけ吸血しているのだろうか?
蚊は「二酸化炭素(CO2)」、「匂い」、「熱(体温)」の3つの要素でターゲットを探している。まず蚊が頼りにしているのが、遠くまで届く二酸化炭素(CO2)で、人や動物の呼吸から出るCO2に反応し、CO2が集まっている場所を見つけ近づく。次に蚊は人や動物が出す様々な「匂い」に反応するようで、「匂い」もターゲットを見つける重要な要素だ。そして最後に温度を感知するサーモグラフィーのように人や動物の体温を手がかりにターゲットを探している。
この3つの要素のうち2つの条件が揃うと、蚊はターゲットに確実に近寄る。特に汗を掻くと蚊に刺されやすいが、これはCO2、匂い(汗臭)、熱(体温)3つの要素が完全に揃った状態だ。また酒を飲むと体内でアルコール分解時にCO2が多く発生し、吐く息からCO2が増えるため蚊が近寄てくる。また驚くことに蚊はマンションのエレベーターに入るターゲットを見つけると、そのまま一緒にエレベーターに乗り、玄関のドアを開けると部屋の中に潜り込むそうだ。吸血するメスの蚊、奴らはまるで女忍者の「くのいち」のように静かに素早く動いている。
酒好きの僕は蚊に狙われやすいので、夏場は「ウナクール」をベッドのわきに置いて眠る。