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お金の取説
2023年11月17日

11月としては記録的な暑さから一転し、今週は急激な冷え込みで秋から冬へと季節が一気に進んだ。北海道や東北では雪が降り、驚いたことに鳥取にある大山では一晩で40㎝も雪が積もったという。朝、窓から外を見るとダウンジャケットや厚手のコートを身に纏った人が体を丸めて歩いている。今年は秋を楽しむことなく冬が始まった。

ところで僕の知人に30年近く借金で首が回らない人がいる。彼は真面目で比較的大人しい性格だが、若い頃にパチンコや競馬などギャンブルにのめり込み、借金をしてまでギャンブルの負けを取り戻そうとした。当初は複数の信販会社から借りていたが、信販会社の与信枠を使い切り信販会社から借り入れができなくなると、彼はヤミ金に手を出してしまった。彼は沖縄に住んでいるが、沖縄のヤミ金は他の都道府県のヤミ金とはシステムが違うようで、週掛けと呼ばれる金利を採用しているという。沖縄のヤミ金から10万円を借りると、融資時に利息3万円を最初に差し引かれて、現金7万円と10万円の借用書を交換することになる。そして、その場で初回1週間分の返済を求められ、実際に手にするのは現金6万円だ。その日から毎週1万円を返済し10週間返済すれば完済となる。他の都道府県では一般的なトイチ(10日に1割)、トサン(10日に3割)など元金が減らないシステムで暴利を貪るが、沖縄では生かさず殺さずの状態が長く続く。またヤミ金業者は横で繋がっており、返済日にヤミ金業者に返済することができないと、他のヤミ金業者を紹介され複数のヤミ金からお金を借りることになり債務が雪だるま式に増えていく。彼は現在15社ほどのヤミ金に借金があるという。

とうとう借金で首が回らなくなった彼は、親に何かと理由を付けお金を融通してもらっていたが、遂に親の貯金も底をつくと、彼は自分の子供からもお金を借りるようになった。結局、彼は借金の総額や返済した金額も正確に把握できなくなっている。ヤミ金への返済時に受け取る領収書にはヤミ金業者の屋号も住所も記載されておらず、個人の苗字だけが記されているだけなので、警察に相談しても知人との個人的な金銭のやり取りとして扱われ被害届も受け取ってくれないそうだ。また弁護士や司法書士への相談することや返済ができなくなると、職場に嫌がらせの電話を掛けると脅され、彼は弁護士や司法書士に相談することを頑なに拒み周りのアドバイスを全く受け入れようとしない。一体、彼はこれからどうなってしまうのだろうか。最悪の事態にならなければ良いのだが…。

「お金の取説」を若いうちからしっかり学び理解してお金と真面目に付き合っていかなければ、一生、お金に追いかけられてしまうことになる。お金は使う人によって善にも悪に化けてしまう。彼は今直ぐ「お金の取説」を読んで欲しい。


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