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どうする?
2023年08月25日

この歳になっても夏休みのように長期休暇に入ると心が弾む。長期休暇はブログの更新やスポーツクラブでの筋トレも休んでいるのでストレスフリーで心地良い。しかし休暇が終盤に近づくと、子供の頃のようにどこか寂しさを感じ、次の長期休暇を指折り数えてしまう。次の長期休暇は年末年始の冬休みで4カ月も先だ。

夏休みに大学の頃の友人が親父のお骨に手を合わせに来てくれたので、一杯やることに。彼はコンピューターのシステムサービスの会社に勤めているが、そこの社長が会社を他の会社に売却したので、今はその会社を買収した会社で働いているという。

最近では後継者不足や企業間のシナジー効果を高めるためM&Aが増加している。M&Aは売却した会社と買収した会社では理念や歴史が異なり、仕事のスタイルや進め方なども異なる。買収した企業は自社の企業文化や風土、仕事の進め方や価値観などを買収した会社の従業員に押し付けてしまうことが多く、買収された会社の従業員は委縮しモチベーションが下がってしまう。M&Aで大切なことは買収された会社の従業員に十分配慮したうえで、お互いの企業文化を理解し価値観を合わせていかなければならない。

友人は売却した会社の社長に引き抜かれ社長の右腕として働いていたが、買収後は役職も無く年齢の離れた若い社員が上司になり売上目標が達成できないと叱責されるそうで、買収した会社の文化や仕事の進め方などに馴染むことができず転職を考えていた。

夏休みが明け彼から連絡があった。遂に上司から退職勧奨があったという。

「退職する?ちょっと待て。次の転職先も決まっとらんし、子供はまだ学生やし家のローンも随分残っとるやろ。転職先を見つけるまで何とか今の会社にしがみついとかんと。解雇ではなく依願退職したら失業保険も直ぐに出らんぜ!」

「そうやね…」

一先ず彼は会社を辞めることを踏みとどまった。

彼のように働いていた会社が買収され、環境が大きく変わることがある。歳が若ければ何とでもなるだろうが…。彼は売却した会社の社長に引き抜かれて転職したが、果たしてその会社に転職するべきだったのだろうか?将来を見据えてしっかり行動しないと不測の事態で人生が大きく狂うことがある。

NHK大河ドラマ「どうする家康」を毎週見ているが、家康はいくつものピンチの中で悩み自ら進む道を選択し、最終的に成功を収めた。友人もこれからの人生をしっかり見据え自らの道を選択しなければならない。

「どうする?」


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