今週、福岡では7月に降る1カ月分の雨が1日で降り、洪水や土砂災害の避難指示が出された。この影響でほとんどの公共交通機関は運休や遅延が発生し、大雨の中、全く役に立たない傘を差し、ずぶ濡れになって出勤している人を窓から眺めていると、まるで歌川広重が描写した絵のようで、今も昔も何も変わらないように思えた。
今週、雨の中、2週に1度通院している皮膚科に出掛けた。昨年の11月に両足の裏に痛みがあり、足の裏を覗くとかなり硬くなっているので掛かり付けの皮膚科で診てもらうことに。皮膚科に出掛けると女性の先生は僕の足の裏をルーペで覗きこう言った。
「これはイボですね」
「えっ、イボですか?」
「はい。ルーペで見ると分かるんですが、小さなイボがたくさん連なって出来ています」
「足の裏にイボが出来るんですか?」
「イボは角質の厚いところによく出来ます。ほとんどのイボはウィルスによるもので、イボウィルスは常在菌のようにどこにでもいます。ほとんどの人はイボウィルスに免疫を持っていますが、3割ほどの方は生まれつきイボウィルスに免疫が無いんです。それでは治療しましょう」
イボの治療は-196℃の液体窒素をイボに数回当て、凍傷にしてイボを完全に取り除くと言う。(-196℃か、何だかレモン酎ハイみたいだ)
「それでは液体窒素を当てますよ。痛いですけど我慢してください」
「うっ…」
冷たさは全く感じないまま痛みだけが走った。治療が終わり2週間後に再び来院するよう先生に言われた。2週間後にイボが取れていなければ、完全に取れるまで同じ治療を何度も繰り返すそうだが、イボウィルスはしつこく2年も治療が続く人がいるそうだ。
僕は皮膚科に2週に1度通い9ヶ月になる。今では殆どのイボは無くなったが、左の踵にあるイボはかなりしつこいようで治療を受けている。
「踵のイボがしつこくて執念深いですね。それでは2週間後に!」
「先生、これはいつまで続くんですかね~?」
「ここで諦めるとイボが増えますよ。修行と思って頑張って下さい」
「修行…これは修行ですか?」
「そんなもんでしょう」
この先も皮膚科で修行に励まなければならないようだ。
犬の散歩にはビーチサンダルではなくスニーカーで出掛けることにした。