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ご利用は計画的に
2021年09月10日

僕は若い頃に中古のBMWをローンで購入したが、初回のローンの支払よりも先に事故でそのBMWを廃車にしてしまった。車は無くなったがローンはまる3年残り、ローンの支払日はやり場のない悔しさと切なさを3年間感じた。その苦い経験から僕は全ての物をローンで購入しないと誓い、それ以降、僕はローンも借金もしたことは無い。

僕が会社勤めをしている頃、ある先輩は月の小遣が足りないようで軽い気持ちでキャッシングを始めた。当初は1万円程借りていたが、いつの間にか、借金を返すために他のカードでキャッシングを繰り返すようになり、遂に借金は300万円ほどに膨れ上がった。結局、彼は返済の目途が立たず、親に借金を肩代わりしてもらったそうだ。良い大人が何とも情けない。

ところで都道府県別の一世帯当たりの負債比率(貯金に対する借金の比率)は全国平均が28.2%に対し、沖縄県は57.2%と非常に高い。沖縄県金融広報委員会(事務局は日銀)が2019年に全国で実施した調査によると、沖縄県は「お金を借りすぎている人の割合」が全国1位、「消費者ローンを利用している人の割合」が全国3位、金融トラブル経験者の割合」が全国3位と、多くの沖縄県民はお金で悩んでいるようだ。銀行や消費者金融などから借金するならまだしも、ヤミ金からお金を借りる人も沖縄は多いようだ。
沖縄のヤミ金は他の都道府県とシステムが違うようで、仮に10万円を借りると、借りた10万円の返済は毎週1万円を10週返済することになる。しかし融資時には利息3万円(融資額の30%)と初回(1週間分)の返済も差引かれ、実際に手にする現金は6万円になるそうだ。お金に困り駆け込んだにも関わらず、このヤミ金のシステムでは完済することは難しい。そしてその日から毎週1万円を10週間返済し続ければ完済となるが、ヤミ金業者は裏で皆繋がっており、支払いが滞ると他のヤミ金が近づいて来て返済のためにお金を貸してくれると言う。
その後、ヤミ金からの借金は雪だるまのように増え、遂に返済が困難になると司法書士や弁護士などに相談し、法的な整理を行いヤミ金からの取り立ては収まるが、それは一時的なもので、時間が経つと取り立ては再開されるそうだ。次にヤミ金は本人以外の職場や友人などに連絡をしてくるようになり、借りた本人は周囲の目を気にして周囲に迷惑を掛けたくないと、結局、返済を続けるそうだ。一度、闇の世界と繋がってしまうと、壊れた歯車は元には戻ることはなく、一生その呪縛から逃れることはできない。

そのためにも軽い気持ちで借金やローンを組むのではなく、しっかり人生設計を行い人生の歯車が嚙みあわなくなる前にお金をコントロールしなければならない。僕のように買ったばかりの車を失い借金が残ったことで、お金の大切さを学ぶのもどうかと思うが…。


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