僕は夏休みの初日に引越しをした。引越しのきっかけは一人で暮らしている高齢のお袋が今年の春先に転んで怪我をしたことで、これ以上一人で暮らすことはできないと判断し一緒に暮らすことにした。お袋と暮らすには今まで住んでいるマンションでは少し狭いので、今住んでいる部屋から直線距離で300メートルほどのところにある部屋の少し広いマンションに引越すことにした。引越しは僕の住んでいた部屋の家財道具とお袋の部屋の家財道具をそれぞれトラックに積み、新居に降ろすため1日がかりになった。
朝、8時半に引越業者の若いスタッフ3人が僕の住むマンションに到着し引越しが始まった。昔の引越業者はヤンキーで難癖のあるお兄さんが多かったが、時代は変わり今の引越業者のスタッフは皆爽やかで親切だった。彼らは手際が良く、一気に荷物を詰まった段ボールや家具を部屋から運び出しトラックへ積み込み、午前中には僕の荷物を新居に降ろし終えた。その後、引越業者はお袋の住む部屋に向かった。
次にエアコンの脱着を頼んでいた電気屋さんがお袋の部屋のエアコンを取り外し、次に僕の部屋のエアコンを取り外しにやって来た。午後から新居にエアコンを取り付けることになっている。
僕は新居で軽く昼食を取り住んでいたマンションに戻り掃除を始めた。掃除が終わり新居に戻りしばらくすると、早速電気屋さんがエアコンを取り付けにやってきた。またお袋が借りている介護用ベッドの搬入も始まり慌しくなってきた。そうこうしているとお袋の部屋の家財道具が到着し荷物の搬入が始まり、応援に駆け付けた妹家族に親戚まで加わりてんやわんやで大混乱だった。そして引越しが終わったのは夕方6時を回っていた。引越しが終わる頃、親戚からお弁当の差し入れがあり全員で賑やかに食べた。
嵐のような引越しが終わり、その日は荷解きもせず寝る場所だけ確保し死んだように眠った。翌日から荷物を解き整理を進め、やっと80%ほど片付いた。僕の2020年夏休みは引越しで始まり引っ越しで終わった。
来年の夏は涼しい部屋で延期になったオリンピックでも見ながら冷えたビールを飲もう。
written by モンコ