5年に一度の年金財政検証が公表された。その結果、これから日本の経済成長が進まなかった場合、現役世代の収入額に対する年金受給額の割合を示す所得代替率は50%を下回ると言う。そもそも年金の財政検証は5年に一度ではなく、2年に一度は行い細かく検証するべきではないだろうか?
この試算は40年間平均的な収入の会社員の夫と専業主婦をモデル世帯に設定し、年金をもらい始める65歳の年金給付水準を現役世代の平均的な収入と比較した割合だ。(しかしこのモデル世帯は現在において果たして現実的なのだろうか…)現在、会社員の手取りの平均額は月額35万7千円で、年金受給の所得代替率は61.7%なので、年金の平均受給は月額約22万円となるが、今後、経済が成長し働き手が増えた場合、所得代替率は50%確保されるという。しかし経済成長が思うように進まず、働き手が増加しなければ所得代替率は50%を下回り、最悪の場合2052年に国民年金の積立金は枯渇すると言う。この報道を受けて若い人がテレビのインタビューに答えていたが、多くの若い人は悲観的なコメントだった。
「今から老後に備えて貯金をしなきゃいけない」
「契約社員なので全く貯金する余裕がないので国に何とかしてもらわないと…」
しかしこれから日本の経済が思うように成長することは考えにくく、少子高齢化の日本ではしっかりと移民政策を行い海外から移住者を呼び込まないと働き手の増加も見込めない。今の国の政策では将来の日本は消滅危機にあり、海外の国は世界でもっとも高齢化の進む日本を眺め研究している。これからは日本で生活することだけを考えるのではなく、海外に出て生活することも視野に入れるべきだろう。
僕は高校に入学したばかりの甥っ子に海外の大学に進学するように勧めてきた。しかも人気の高い欧米に留学するのではなくシンガポールへの留学を勧めた。シンガポールは英語が公用語で中国人も多いので中国語も同時に学ぶことができるうえ、シンガポールは世界でも有数の金融国家なので質の高い世界経済を学ぶことができる。そしてシンガポールは世界を代表するハブ機能を有する中継拠点なので、多種多様の人種と異文化に交わることができ、人種差別も少ないので世界に多くの友人をつくることができる。
甥っ子の親は国内の大学に進学して欲しいそうだが、甥っ子は僕の意見を選択しシンガポールの大学に留学することを決めたようで、英語を中心に勉強に励んでいる。以前、甥っ子にマークトウェインの言葉を教えた。
「やったことは例え失敗しても20年後には笑い話にできる。しかし、やらなかったことは20年後には後悔するだけだ」
若者は今でも鎖国の続く小さな日本から飛び出し世界で活躍するべきだ。広い世界には面白いことで溢れている。
written by アームストロング