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僕の地震経験
2018年09月14日

以前、僕は福岡で発生した震度6弱の地震を最も揺れの強い場所で経験した。

地震当時、僕は車で福岡の都市高速道路を車で走っており、海上から40メートルの高さに建つ荒津大橋を通っていた。橋の中央付近で、突然、前の車が急ブレーキを踏み停車したので、僕も慌ててブレーキを踏んだ。そして僕の車の前方、後方とも停車した車が列を作った。
その時、荒津大橋は左右に大きくうねり揺れだした。そもそも橋は地震の揺れで壊れないように地震の揺れを吸収するため、敢えて揺れるよう設計されている。そのおおきなうねりと揺れはまるで映画のワンシーンのように見えた。

「何だ…」

一瞬、僕は地震と理解できなかったが、地震と気づくと直ぐにラジオを付けた。ラジオでは福岡で強い地震が発生し、震度は6弱と伝えていた。僕は頭の中で瞬時に色々考えた。もしこの橋が壊れ崩落し車ごと橋の下の海に落ちると、その衝撃で車は大破し命はないだろう。それとも車から飛び降り体ひとつで橋から海に落ちた方が生存の可能性があるのではないか。その瞬間、僕は直ぐに車のドアのカギと窓を開けた。橋が崩落すると同時に車から飛び出そうと考えた。時間にすれば30秒ほどの揺れだったが、随分長く揺れたように感じられた。
揺れがおさまると、前方の渋滞で止まっていた車が一台ずつ走り始めた。しかし僕の前の車は走る素振りはなく運転手も全く動かない。運転しているのは女性のようで、突然の地震の揺れに大きく動揺しているようだった。僕は次に余震来ることに焦り、クラクションを鳴らした。

「ピー!」

前の車はそのクラクションに驚きやっと走り出した。僕は余震が来ると橋が耐えられないのではないかと気が気ではなかった。荒津大橋を渡り切り橋から一番近い高速道路の出口を出た。福岡の中心部を走ると、いたるところでビルの窓ガラスは割れ、外壁は剥がれ瓦礫が道路に落ちている。当時勤めていた会社の事務所の中に入ると、棚は倒れ棚にあった資料や本が床に散乱しており、テレビも床に倒れ画面が割れていた。

地震は台風と違い、いつ、どこで、どのくらいの規模の地震が起きるか、地震学者ですら予想できない。これからも地震は日本の各地で発生する。日頃から備えが大切だ。

先週の北海道地震で犠牲になった方のご冥福を祈るばかりだ。

written by マックス


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