アディオス アミーゴ!
2017年08月25日
今週、取引先のある方の送別会を行った。その方は大変人間味があり、仕事に対して情熱的で僕も信頼していたので非常に残念に思う。勤めていた会社を辞め転職することは、人生の中で数えるほどのことだから、強い決意を持って決めたのだろう。彼が会社を辞める理由は今以上に経済的なゆとりが欲しかったようで、自分の仕事や責任に見合った収入を望んだからのようだ。
企業理念や企業の存在意義がしっかり明文化され社内で共有されていても、仕事や責任に見合った収入が無ければ、自分の将来に不安を感じてしまうのだろう。綺麗事では片付けられず、結局のところ背に腹は変えられない。そして向上心が高く仕事のできる人から会社に見切りをつけ辞めてしまうことになる。
過度に待遇面を改善することは労働分配率も上がり、企業の収益に影響を及ぼしてしまうが、顧客満足(CS)を追及すると同時に、従業員満足(ES)も高めていかなければ企業の成長にブレーキが掛かってしまう。昨今、ブラック企業などの言葉が飛び交い、しかも人手不足の時代なので、企業はもっと慎重に社員の待遇を考えなければならないのだろう。
ある上場企業の大手ゼネコン会社の社長は社員の待遇改善に着手するだけではなく、現場スタッフの安全を常に気にかけ、時間が許す限り作業着にヘルメット姿で建設現場に足を運ぶ。そして建設作業員と同じ食事を取り気さくに会話をする。
会話では現場の問題や課題もしっかり聞き、本社に戻ると現場の問題や課題の改善に奮闘する。企業のトップの日々の考え方や言動が大企業でも大きく変化させることができ、素敵な企業へと生まれ変わらせることができる。
取引先の辞めた方の成功を心より祈念している。
「アディオス アミーゴ!」
written by ゴンザレス