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2種類の憧れ
2017年04月28日

人間は自分に持ち合わせていない魅力や才能を持った人物に憧れを抱く。
憧れには2種類あり、ひとつは憧れた人物をまるで自分の象徴のように想うことで、もうひとつは憧れた人物に少しでも近づくために、その人物を目標にして努力することだ。
前者は無いものねだりをするようなものだが、後者は自ら成長を望むことなので、この両者を比較すると大きく異なる。

周りにも俳優やタレント、それにドラマや映画の主人公に憧れを持つ人間がいるが、その人物の自分にはない魅力や才能に憧れ、無いものねだりをする人間が多く、またその人物への魅力や憧れを自ら語ることで、さも自分にもその魅力があるかのようにアピールしている。どうせ憧れるのであれば、その憧れた人物に少しでも近づくように自ら努力するべきではないだろうか。

僕の歳になれば憧れを抱く人間は減ってしまうが、身近に数人の憧れる人物がいる。僕はその人物に少しでも近づくために、その人物をよく観察し、時には真似て、その人物を超えようと努力し追いかけてきたが、その数名はいつも僕よりも先を走っているので、なかなか追いつくことができない。ひょっとすると、これから先もずっと追いつくことはできないのかもしれない。
しかし憧れの人物に追いついてしまうと、憧れの人物に追いつくための努力をしなくなってしまうので、追いつくことができないほうが良いのかもしれない。

憧れた人物に出会い、その人物に少しでも近づこうと努力する。その努力で人は磨かれていく。ただ単に想い憧れるだけの人間は無いものねだりで、憧れの人物と逆の人間なのだろう。

written by キムジー


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