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小さなブランディング
2016年04月15日

最近、老眼が進行している。医者からは早いうちから老眼鏡を使ったほうが、進行を遅らせることができると言われたが、ある年齢になるまでは老眼鏡を掛けないと決めているので、今のところ耐えている。
仕事上、文字校正をすることが多いので、小さい文字は愛用のルーペを使用しながら行っている。このルーペはドイツ製の四角のカードタイプのもので、カバーからレンズを引き出すと、小さなライトが点灯するので暗いところでも使える優れものだ。

先日、文字校正のためにルーペを取り出し、カバーからレンズを引き出すと、ライトが点かなかった。電池が切れと思い電池を交換してみると、ライトが点いたり点かなかったり、どうも内部の接触が悪いようだ。一瞬、買い換えようかと思ったが、長く使用していたので愛着があった。
そこで修理しようとメーカーのホームページを覗いてみた。ホームページには修理のページは記載されていなかったので、ホームページにあった問合せ先にメールを送ってみることに。

「御社の商品を大切に使っていましたが、ライトが点かなくなり、電池交換をしてみました。ライトは内部で接触が悪いようで、点いたり点かなったりします。修理したい場合はどうすればよいのでしょうか?」

すると翌日、メーカーからメールの返信があった。
「お世話になります。営業の〇〇と申します。弊社商品をご愛用いただきまして誠にありがとうございます。弊社にて無償修理いたします。商品を私宛に送っていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。」

保証書すらないのに無償で修理してくれることに僕は驚いた。もう一度メーカーのホームページをよくよく調べてみると、この企業はドイツの老舗レンズメーカーで、商品力が非常に高く、しかもレンズは生涯保証をしていると書かれていた。
ブランドはある出来事によって頭の中に強烈に構築されることがある。たった一人の嬉しい体験が拡散していくのだろう。ちなみに僕もこうしてブログに書いている(笑)

このメーカーは老眼鏡も製造しているので、僕がある年齢になって老眼鏡を買う際は、このメーカーの老眼鏡を購入しようと決めた。

written by ベルハルト


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