忘年会ねぇ…
2015年12月04日
早いもので12月になり、何かと飲みごとの多い季節がやってきた。この時期は巷では猫も杓子も忘年会で騒いでいる。僕もいくつかの忘年会の予定があるが、そもそも「忘年会」と言う文化はいつ頃から始まったのだろうか。
忘年会のルーツを調べてみると鎌倉時代まで遡る。当時は皇族や貴族の「年忘れ」としてお酒を飲みながら和歌や俳句を楽しんだ。そして江戸時代になると武士は新年会、庶民は一年の憂さを晴らす年忘れとして、酒を楽しむようになった。
現在の忘年会の形に近くなったのは明治の頃で官僚にボーナスが出るようになり、そこから職場での宴会が始まったようだ。この頃から「無礼講」などのフレーズとともにお祭り感覚に変化していったようだ。
さらに昭和になると企業での忘年会が少しずつ行われるようになった。当時は芸者を囲んでの宴席が多かったようだが、その後、忘年会が完全に企業に定着したことで芸者さんから社員の芸に移行していったそうだ。
「忘年会ねぇ…」
忘年会で今年一年の憂さを晴らし嫌なことや失敗したことを忘れ、新しい年を迎えようということが悪いことではないが、今年の嫌なことや失敗したことを全て忘れてしまうと、反省も改善もできない。多くある忘年会の中でひとつの宴会くらい「反省会」と称して、酒を飲んだほうが来年につながるように感じる。
周りを見渡すと毎年同じ失敗を繰り返し進歩のない人がたくさんいる。忘年会ではしゃぎすぎてその年の失敗を忘れてしまったのだろう。
今年の失敗を繰り返さず来年は素敵な1年にしたいものだ。
written by 彦之丞