日本のエアバックメーカーのタカタが社会問題になっている。
エアバックは事故などの衝撃を吸収し、人体を守るために開発された装置だ。しかしタカタのエアバックは作動した際、エアバックの内部から金属片が飛び出し、人体を傷つけるという。そしてそのことで死亡事故まで起きており、日本やアメリカでタカタ製のエアバックを搭載した自動車が大型のリコールに発展している。
タカタの業績は好調だったが、このリコール問題で株価は下がり一気に半値になってしまった。報道に取り上げられるほどの大きな不祥事が起こると、その企業の株価は暴落してしまう。今後、失った信頼を取り戻すことができれば、株価は再び上昇していくだろう。しかし信頼を取り戻すことができなければ、株券は紙くずになってしまう恐れもある。
最近、株の話題で盛り上がる取引先の方がいる。先月、僕は彼に雑談の中で気になっている銘柄を話した。その後、彼は僕の話した銘柄をいつの間にか購入し、一定期間保有した後、利益を確定させ売却したそうだ。
また彼にタカタの件を話すと、
「テレビショッピングですか?」
と彼は理解できない様子だった。
「違うよ!今リコールで問題になっているエアバックのメーカーで…」
彼はエアバックメーカーのタカタのことを知らなかった…。
事情を話し、もしタカタが今の危機を乗り越えることができると、今の株価は上昇し、かなりの利益を生むだろう。でもかなり時間もかかり、リスキーな銘柄だと僕は彼に伝えた。
その後、彼からメールで連絡があった。
「タカタ参戦しました!」
彼はタカタの株を収得したのだ。
僕は驚いた!!
僕は慎重に分析をしながら購入時期などを伺っているのに、彼は僕の言った銘柄を、さっと購入してしまう。
「案ずるより産むが易し」という諺があるが、彼を見ているとその方が正しいのかもしれない。考えすぎて手を出さないのか、あまり考えずに手を出すのか…。
きっとどちらもリスクはあるが、あまり考えすぎると機を逃してしまうのかもしれない。
written by マックス