あっと言う間に2月に入り、あと1カ月半もすれば桜の開花の便りが届く頃になるが、心躍るようなニュースは無く閉塞感が世界を包む。
新型コロナウィルスは発生から2年経つが未だに収束の兆しはなく、変異したオミクロンロン株の感染者は日本でも拡大し、福岡も「まん延防止等重点措置」が適用され病床使用率は50%を超えた。
また岸田政権は「新しい資本主義」と訳の分からない言葉を使い成長と分配を訴えているが、日本企業は高度経済成長期のような成長はなく日本人の所得は増えず、物価が上昇する「悪いインフレ」が進行している。世界に目を向けると北朝鮮のロケットマンはミサイルを乱発し、ロシアとウクライナでは地政学リスクが高まり軍事衝突の緊張が続いている。これからの世界は一体どこへ向かうのだろうか。AI(人工知能)にこれからの世界を予測してもらうと、どんな予測をするのだろうか?
ところでAIは今や世界中で進歩している。AIは膨大な過去のデータなどから問題を分析し最適な答えを瞬時に導き、自動運転、物流、医療など幅広く活用され、私たちの暮らしを大きく変えている。そしてこのAIは恐ろしいことに武器にも利用され始めている。
トルコでは軍事兵器の開発を推し進め、トルコ国防省主催で防衛産業の国際見本市がイスタンブールで開催され、国内外の武器製造会社など1,200社が出展したそうだ。その見本市でトルコの軍事企業が開発したドローンが話題になった。そのドローンは爆弾を搭載し、人間の指示を受けることなくAIが自立的に判断し敵を攻撃するシステムが組み込まれており、AIが標的と判断すると自動で標的に突っ込んで自爆する無人の攻撃型ドローンだ。そして恐ろしいことにこの攻撃型ドローンは既に紛争地域の実戦に使用され、人や施設を攻撃し大きな成果を上げていると言う。
2018年に亡くなった第2のアインシュタインと言われた車椅子の天才物理学者、スティーブン・ホーキンス博士は亡くなる直前にこう語ったそうだ。
「AIの到来は、人類史上最善の出来事になるか、また最悪の出来事になるだろう。AIの潜在的恩恵はとてつもなく大きい。病気や貧困を撲滅できるかもしれないが、AIは危険も招くだろう。気がかりなのはAIの性能が急速に上がり自ら進化を始めてしまうことだ。遠い将来、AIが自分自身の意思を持ち私たちと対立するようになるかもしれない」
もしホーキンス博士の言葉が現実になると、地上で満開の桜を見ることができなくなるかもしれない。