木を見て森を見ず
2013年03月01日
ある事柄をひとつの角度から見て判断し、結論を出してしまう人がたくさんいます。俯瞰で立体的に全体像を見ないとベストな答えを導くことはできないはずです。
広告業界は特にそのことが顕著に表れる業界で、依頼する側も依頼される側も市場やターゲットを俯瞰で立体的に見ることができないと、アベコベで単純なプランになってしまいます。依頼する側ができなくても、せめて依頼を受ける側ができれば良いのですが…。
クライアントは自社の商品やサービスを基本的に過大評価しているため、まるで競合会社など存在せず、その商品やサービスは多くの消費者が望むものであると思いがちです。もし、そうであれば企画を考え広告などする必要も無く、ほっといても売れするはずです。
市場には多くの競合企業がひしめき合い、また追随企業もすぐに出現します。ターゲットは性別や年齢だけに留まらず、生活環境や生活リズムも多種多様です。また現代はメディアの数も無数に存在し、ターゲットの脳の中にもそれぞれに異なったメディア受信機と記憶装置が備わっています。そこにクリエイティブが関わってくるわけですから、複雑極まりないのです。だから全体像を俯瞰で立体的に見ることが必要です。
「木を見て森を見ず」(You can’t see the wood for the trees)。
一本一本の木に注意を奪われると森全体を見ずに、近視眼的に目の前の木を見てしまいがちです。その結果、森の中で迷って抜け出せなくなってしまいます。
きっと人生も同じで、目の前のことだけに捕らわれるのではなく俯瞰で立体的に見ることで、もっと人生は変わってくるはずです。どんなに苦しい時も視点を変えれば、人生はきっと素敵で楽しく感じるはずです。
written by マックス