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COVID-19
2021年05月21日

ゴールデンウィークの間、お袋は妹夫婦の家に出掛け楽しく過ごしていたが…。
7日の夜、妹の旦那から連絡をもらい高熱が出たのでPCR検査を受け、検査結果は週明けに出ると言う。そのため濃厚接触者のお袋は妹夫婦の家で足止めになった。翌日、お袋も微熱があり咳が止まらないようでPCR検査を受けることに。お袋の検査結果も週明けに出ると言う。そして週が明け妹から電話があった。
「兄ちゃん、二人とも陽性やった…」
「えっ?マジで?お袋は大丈夫ね?」
「今は微熱があって咳が出よる。保健所から連絡があって、陽性者は10日間、誰とも会わずに自宅で療養することになるけん、お母さんはうちにおってもらうことになった。私も濃厚接触者やけん、明日、子供たちとPCR検査を受けに行く」
「お袋は高齢やけん心配やね」
結局、PCR検査の結果は妹夫婦と甥っ子、それにお袋が陽性で、唯一、姪っ子だけは陰性だった。

新型コロナウィルスは感染して4、5日で発症し、発症日の前後各2日間に大量の菌を放出するそうで、発症から10日間の隔離が必要となる。そして発症して10日後、遡って3日間熱やその他の症状がなければ治ったと判断される。新型コロナに感染すると保健所が感染者から個別に症状を聞き、病院や自治体が借り上げた療養するためのホテルに振り分ける。しかし4月末から福岡も感染者が急増し病院はもちろんホテルも満床で直ぐに入ることはできないそうだ。

妹夫婦は高熱が続いていたがお袋は発症した日に微熱と咳があったものの、その後は平熱で咳も収まり無症状だと言う。また甥っ子も無症状だが、嗅覚と味覚が無くなったそうだ。お袋の容態を聞き僕は少し安心したが、寝たきりだと足腰が弱くなるので庭で歩くなど少しは運動するようにお袋に伝えた。そこでお袋は妹の家にあったフィットネスバイクで運動していたが、フィットネスバイクから降りる時に転び脇腹を痛め起き上がれなくなった。
妹は高熱の中、お袋を看病していたがお袋が余りにも脇腹を痛がるので保健所に掛け合い、高齢のお袋は急遽入院することができるようになり、救急車で随分遠い病院に搬送された。
入院したお袋の診断はCOVID-19と肋骨3本の骨折だった。
また妹の旦那も高熱が一週間続き酸素濃度が下がったので救急車で病院に搬送され集中治療室に入り、妹はホテルに空きが出たようでホテルに搬送され療養することになった。妹家族とお袋にとっては何とも悲惨なゴールデンウィークになった。

発症から10日が過ぎ、お袋は感染症病棟を出て一般病棟に移り骨折の治療をしている。お袋が電話を掛けてきた。
「もう私はワクチン打たんでいいんかね?」
「…」

確実に新型コロナウィルスは身近に迫っている。


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