広告業界に長く身を置いているが昔より広告が効かなくなったように思う。今は物余りの時代で消費者は個々の生活や趣向に合わせ商品を購入しサービスを利用する時代だ。またネットが普及しあらゆる情報を簡単に入手することができ、さらに世界にネットを通じて情報を発信することもできる。しかも消費者は以前より随分賢くなり広告に惑わされることは少なくなった。
以前、通販業界で一人のお客さんを獲得する広告費用は1万円程度と言われていたが、今では2万円を超えるそうで採算が取れなくなってきており、テレビの長尺CM(インフォマーシャル)の枠は売れ残り、その枠を買い切っている広告会社はセールスに苦労していると言う。今は大きな費用の掛かるテレビや新聞などを利用せずネットを上手に利用することで、個人でも商品を販売することができるので、無理して大きな数字を追いかけずにお客様と正しく向き合い親切に商売することで、その対応がSNSで拡散され話題になり商品はさらに売れ好循環を作り出す。
以前、仕事で文字校正などに使っているドイツ製のルーペのLEDライトが付かなくなり、電池切れと思い電池を交換しても明かりは付かなかいので、メーカーにメールで問い合わせると、ルーペを着払いで送って下さいと返信があった。ルーペを送ると無償で修理をしてくれたうえ、新しい電池まで添えて返送してくれた。そして手紙が添えられていた。
「当社の製品をお使い頂き誠にありがとうございます。また不具合などありましたら遠慮なくご連絡くださいませ」
まさに神対応!
また先日、JTの加熱式タバコのプルームテックを自宅の用を足した後の便器に落としてしまった。僕は渋々直ぐに拾い上げ分解し洗剤で洗い一日ほど乾かすと、また使えるようになったが、その後、プルームテックのランプが虹色で高速に点滅し、ついに吸引することができなくなった。
そこでプルームテックのショップに持ち込むと、使用方法に問題がなかったか問いただされることもなく、故障したことを謝罪され直ぐに新品と交換してくれた。
まさに神対応!
僕は不注意で便器の中に落としてしまったと言えなかった(笑)
拡大路線に舵を切らず、ちゃんとお客さんと向き合ってしっかり対応する企業はお客さんに愛され広告をしなくても口コミで世界に拡散され自ずと良い結果が付いてくる。
これからの時代に広告は本当に必要なのだろうか?
written by ジェイク